役職、年収は? ミドル層の転職事情
エン・ジャパンは転職コンサルタントを対象に「ミドルの求人動向」を調査し、その結果を発表した。求人トレンドをうかがったところ……。
2020年、35歳以上のミドルを対象にした求人数は増えるのだろうか、それとも減るのだろうか。求人募集の変化について、転職コンサルタントに聞いたところ「増加」と答えたのは68%、その理由については「若手人材の不足により採用人材の年齢幅を広げざるを得ないため」(74%)が最も多いことが、エン・ジャパンの調査で分かった。
ミドルを対象にした求人トレンドについて尋ねると、業種については「IT・インターネット」(49%)がトップ。「新しいビジネスが生まれやすい業界だから」「市場成長率が高く幅広い職種での増員が見込まれている」といった声があった。次いで「建設・不動産」(43%)、「流通・小売・サービス」(42%)、「メーカー」(40%)と続いた。
求人募集が増えると見込まれる「役職」については、「課長クラス」(73%)がトップ。「実務経験があり、マネジメント力ある課長〜部長クラスの引き合いが強い」「就職氷河期と言われる時期に採用を控えていたツケが今になって出てきており、管理職を任せたい世代が不足している」などの意見があった。次いで「部長・次長クラス」(57%)、「主任・係長クラス」(45%)という結果に。
求人募集が増えると思われる年収を聞いたところ「700万〜799万円」(60%)がトップ。以下「600万〜699万円」(56%)、「800〜899万円」(40%)、「500万〜599万円」(30%)という結果に。
採用企業がミドルに求めるスキルについてうかがうと、「高いレベルでの業務遂行能力」(66%)が最も多かった。「ミドル=高年収に期待しているスキルは即戦力。一人で業務を全て遂行できる能力が基本」「即戦力を求めているため、すぐに業務に取り組めることや自走できる能力と経験、該当する資格や技術を求められる」といった声があった。
インターネットを使った調査で、転職コンサルタント116人が回答した。調査期間は2019年12月17日から22日まで。
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