くら寿司が新しいロゴを発表 バラバラだったロゴを統一する狙いとは:佐藤可士和氏がデザイン
くら寿司がロゴを刷新する。グローバル展開を加速させるために各国のロゴを統一する。2030年までに全世界の店舗数を現在の495店から1000店まで増やす。
大手回転寿司チェーン「無添くら寿司」を運営するくら寿司は1月21日、新ロゴを導入すると発表した。
新しいロゴをデザインしたのはクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏。佐藤氏はユニクロやセブン-イレブンなどの案件を手掛けてきた実績がある。新ロゴは伝統の江戸文字をベースにデザインしたという。また、墨文字にすることで「日本」「和風」のイメージを打ち出した。アルファベットの「KURA」と組み合わせることで、世界中のお客に「くら寿司」だと認識させる狙いがある。
くら寿司は2020年を「第2の創業期」と位置付け、海外進出を加速させる考えだ。2030年までに、全世界の店舗数を495店(19年10月末時点)から1000店まで増やす。売上高も1361億円から3000億円まで拡大させる計画だ。同社の田中邦彦社長は「1日も早く実現したい」と意気込んだ。
くら寿司はすでに米国や台湾に進出しており、それぞれ20店舗強を展開している。さらに、中国にも初進出する。20年中に上海で新店オープンを目指す。
国内の店舗数も、444店から600店まで増やす。これまでの主力だったロードサイドの店舗だけでなく、都市型店舗を開発・出店する。また、未進出エリア(北海道・福島県)も開拓する。
これまでロゴは統一してこなかった
これまで、くら寿司のロゴはそれぞれの国・地域に住むお客への親しみやすさを意識して、あえて統一してこなかったという。今後は世界中で同じロゴを使うことで、認知を統一化させる。
くら寿司は1月22日からグローバル旗艦店である「くら寿司 浅草ROX店」(東京都台東区)をオープンする。同店は「ジャパンカルチャー発信型」店舗という位置付けで、内装は和風になっている。同店のデザインも佐藤氏が手掛けている。
2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されるので、訪日外国人観光客がさらに増えるだけでなく、日本の文化と和食が世界中に再注目されるとくら寿司は分析している。新ロゴだけでなく旗艦店の内装なども世界中にアピールしたい考えだ。
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