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女性が男性上司や会社に感じる「不満」はどこにある? ハラスメントではない意外な結果若い女性ほど不満を抱え込む?

女性部下が男性上司に感じる意識調査が発表。健康面に関する課題を抱える人が多いようだ。一方で、ハラスメントに関してはおおむね満足している女性が多い結果に。女性陣が会社側に求めるものとは?

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 子どものキャリア教育事業と従業員の経験価値関連事業を手掛けるバリューズフュージョン(東京都港区)は1月28日、「働く女性の健康に関する意識調査」の結果を発表した。


女性が抱える男性上司とのあつれきとは(画像はイメージ、出所:ゲッティイメージズ)

 調査では、「上司が男性であること」によって当てはまる項目を質問。月経や妊娠、出産といった女性特有の健康問題で体調不良の際に、「上司が男性だと言いにくい」に当てはまる人が最も多かった。「とてもあてはまる」が全体の24.0%、「ややあてはまる」が41.0%。合計すると、6割超の人が体調不良を言い出しにくい状況に追い込まれているようだ。


最も多いのは「健康問題」に関するもの(出所:バリューズフュージョン)

 女性特有の体調不良を言い出しにくい人のうち、「言い出せず、我慢してつらい思いをしていることを理解してもらいたい」と答えた割合が最も高い年代は、20代だった。「とてもあてはまる」(24.2%)、「ややあてはまる」(39.4%)を合計すると、20代の6割超が体調不良を言い出せずに抱えているようだ。30代、40代と年代が上になればなるほど、この割合は下がった。


若い女性ほど、抱え込む傾向にあるようだ(出所:バリューズフュージョン)

 男性上司に理解してもらいたいことを質問したところ、「男性の上司が、『生理だからしょうがないよ』と言っているのを耳にしたことがあるので、つらさを知らない男性が軽々しく生理について分かっているかのような発言をしないでほしい」「つわりは個人差があるのに、上司の奥さんが軽かったからみんな同じだと思っている」といったコメントが集まった。「生理休暇があるが使っている人を見たことがない。違う呼び名にすれば使いやすくなるのになと思います。女子休暇とかだと使いやすくなると思います」といったものもあった。

 では、女性陣は会社にどういったことを望んでいるのか。女性特有の健康問題について会社に望むことを質問したところ、「もっと会社側に女性特有の健康課題についての関心を高めてほしい」という回答が最も多く、72.3%が「あてはまる」と答えた。他には、男性上司に相談する以外の仕組みを設けてほしい(同68.2%)や、もっと女性管理職を増やせば、相談しやすくなる(同58.0%)などの回答が多かった。


女性陣が会社側に望むこと(出所:バリューズフュージョン)

 なお、男性が上司であることにより「あてはまる」と回答した人が多かった、健康問題以外の項目は「男性の部下と比べて、教育や育成に違いを感じる」(31.4%)、「男性の上司はコミュニケーションが取りにくいと思う」(27.0%)など。唯一、「あてはまらない」と回答した人の割合が過半数だったのは「何らかのハラスメントを感じたり、受けることがある」で61.0%が回答した。

 調査はマクロミル協力の下、2020年1月17〜20日の期間で行った。東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県にある従業員数300人以上の企業に勤務する20代〜40代女性300人を対象に、インターネット上で実施した。

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