内定辞退セットに賛否両論 心のこもった「就活謎マナー」が企業にとっても大迷惑な理由:採用側の意見は(1/5 ページ)
話題になった「内定辞退セット」。就活に関するマナーについての議論を巻き起こした。面接などの就職活動に、最低限のマナーは当然必要。しかし、その一方で、明らかに「ムダ」ともいえるマナーも中にはあるようで……
法務関連書籍の出版社「日本法令」が発売した「内定辞退セット」が就活生の間で爆発的に売れている。これは、例文に便箋を重ねて写経のようになぞるだけで内定辞退の手紙が完成してしまうキットと、内定辞退の方法とマナーを解説したセミナー動画(Webコンテンツ)がセットになったもので、初版の5000部は完売したという。
当該セット監修者は「昨今の売り手市場で複数の内定を得る求職者も珍しくないが、若者を中心に『内定を辞退したいがどうすればよいか分からない』『内定辞退を言い出しにくい』などと悩む人が増えている。対面コミュニケーションを苦手とする人の役に立ってほしい」と開発の経緯について説明している。
この件はネットを中心に報道され、賛否両論さまざまな反響が見られた。とはいえ「内定辞退セット」自体については、「書き損じもなく、文面を考える必要もないので良い」「企業側も定型文の『お祈りメール』で不採用通知を送っているのだから、求職者側も簡便に済ませて問題ない」といった好意的な意見が多かったようだ。
一方で「否」の意見については、「例文の丸写しでは気持ちが伝わらない。自分の言葉で書くべき」といった内定辞退セットそのものに対する否定意見は少数にとどまり、もっぱら「企業側の反応を気にしすぎ」「そもそも『書類は手書きで』とか『電話やメールよりも直接会って説明すべき』といった、就活におけるマナー自体が疑問」という趣旨の意見が多く見受けられた。
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