2015年7月27日以前の記事
検索
連載

橋下徹が語る「究極の人間関係術」――集団内の「権力者」を見極めよ橋下徹“異端”の仕事術【2】(3/5 ページ)

この連載では大阪府庁、大阪市庁という巨大組織を率いたリーダー、橋下徹の仕事術をお届けする。組織を変革し、停滞の一途をたどっていた大阪を、圧倒的な実行力で立て直してきた橋下の働き方についての考え方に迫る。第2回目は、組織の中でうまく立ち回るために、集団内の「権力者」を見極めるべきだと主張する橋下に、「人間関係術」について語ってもらった。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

集団内の「権力者」を見極めよ

 組織の中で、なるべくストレスなく仕事をするには「うまく立ち回る知恵」というものも必要です。会社の人間関係で悩むのは、誰とでもうまくやろう、誰からも好かれようとして気を遣いすぎていることが、大きな原因の一つでしょう。しかし、そこは自分の商品価値を高めるために、うまく利用してやるという強気の心もちも必要です。

 会社はいうまでもなく同好会や趣味の会ではなく、仕事をするところです。そして仕事をするところでは、結果を出すかどうかが最も重要です。同じチームに属する者同士、親睦を深めることで安心感を得られる一面もあるのでしょうが、それは副次的なものです。あくまでも仕事の結果を出すために、会社内の人間関係をうまく活用していかなければなりません。

 その一例として、組織において誰が強くて、誰が弱いのかという力関係を見極めることも非常に重要です。「相手の強い、弱いを見て、態度や振る舞いを変えることは卑怯(ひきょう)だ」と眉をひそめる人が多いかもしれません。しかし、きれいごとを言って人間関係に思い悩むよりも、あくまでも仕事上の人間関係だと割り切って、自分の商品価値を高めるための人間関係だけに集中するんだと決めたほうが、気は楽です。

 自分の商品価値を高めることにつながらないのなら、思い悩むことなく、そんな人間関係はズバズバ切っていけばいいし、場合によっては職場を変えればいい。逆に自分の商品価値を高めることにつながると、確かに感じるのであれば、多少嫌な思いをすることがあっても乗り切れるでしょう。

 組織内で「強い人」とはどういう人でしょうか。これは決して役職が高い人とは限りません。組織内には必ず、役職とは別に影響力の強い「実力者」がいるものです。役職を一つの判断基準にすることがあるにせよ、役職には関係なくそうした微妙な人間関係の力学を観察することも重要です

phot
役職とは別に影響力の強い「実力者」がいる。そうした微妙な人間関係の力学を観察することが重要(写真提供:ゲッティイメージズ)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る