コラム
京王・西武がライナー強化、ダイヤ改正で増発・延伸の理由は?(3/5 ページ)
鉄道会社にとって、春はダイヤ改正のシーズンだ。今年も2〜3月にかけてダイヤ改正が行われるが、筆者が注目しているのは「京王電鉄」と「西武鉄道」だ。その理由は……。
なぜ「京王ライナー」を増やしたのか
なぜ、京王電鉄は「京王ライナー」を増やしたのか。増収は大きいが、それは結果である。「京王ライナー」の停車駅を利用する長距離通勤客のニーズに合わせたサービスの提供が求められており、その提供に成功したから、乗客が増えたのだ。
京王電鉄の場合、特急・準特急停車駅とそうでない駅とでは、利用者の人数に差が大きい。一方で、特急や準特急は調布あたりの利用者でも乗車することが多く、混雑が慢性化している。ちなみに区間急行や快速などは、けっこう空いている。
そういった混雑空間とは違って、快適に通勤をしたいという需要が、京王沿線の長距離利用者にはあるのだ。特に調布までは特急や準特急は大変な混雑である。「京王ライナー」が調布を通過するのは、遠近分離の観点からは正しいのである。
土休日は、朝時間帯の「京王ライナー」を京王八王子7時25分発、新宿8時09分着、橋本7時08分発、新宿7時50分着と繰り上げた。お出かけ用のダイヤだった現在の時刻と比べると、休日出勤向けの時刻となっている。このあたりも、ニーズに沿ったダイヤなのだろう。なお夜間帯は23時00分発橋本行が新設された。
「京王ライナー」に乗車するには、チケットレスサービスが便利である。多くの利用者が、このサービスを利用していることだろう。
今回のダイヤ改正において、京王電鉄はニーズに合わせて「京王ライナー」の増発やダイヤ変更に取り組み、より一層この列車は支持されることになるだろう。
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