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西友が「店内植物工場」を開設 収穫したての野菜をそのまま1株137円で販売:レタスを栽培
西友が「店内植物工場」を開設する。収穫したてのレタスを販売。従来の植物工場と比べて導入コストが低いシステムに注目した。
西友は2月13日、西友上福岡店(埼玉県ふじみ野市)に「店内植物工場」を開設すると発表した。水耕栽培レタスは2月26日から販売される。植物工場に関する研究開発・コンサルティング業務を手掛ける「プランツラボラトリー」(東京・港)とコラボした。
店内植物工場は店舗3階の約45坪の区画で運用される。専任のスタッフが毎日レタスを収穫し、包装。レタスはすぐに地下1階の野菜売り場で1株137円(税別)で販売される。また、販売先は近隣の西友店舗にも拡大する予定。
西友は生産者の顔が見える野菜や鮮度の高い野菜のニーズが高まっていると分析。青果全体に占める地場野菜や契約野菜の構成比を約10%まで高める目標を掲げている。店内にある植物工場ならば、収穫したての商品を販売できるメリットがある。また、天候に影響されず一定の品質の商品を安定的に供給することも可能だ。水耕栽培なので「無農薬」もアピールできる。
一般的に植物工場の導入コストは高く、販売価格にも影響する傾向がある。しかし、プランツラボラトリーと東京大学が共同開発した植物工場システム「PUTFARM」は、従来の植物工場と比べて導入コストが約2分の1〜3分の1に抑えられるという。
西友はこれまで物販や飲食などのさまざまなテナント業態を店舗内に誘致してきたが、店内植物工場を新たなスペース有効活用策の1つと位置付ける。西友上福岡店で運営ノウハウを蓄積し、他店舗への展開を目指す。
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