リモートワークでも問題ない人は、やっぱり普段から仕事ができる人だった(1/3 ページ)
リモートワークや自宅での勤務を採用する会社が増えてきた。マスコミも、この機会に働き方改革を一気にすすめるべきだといった論調が目立つ。 では、リモートワークの場合、どんなスキルが必要なのだろうか。
著者プロフィール:猪口真(いのぐち・まこと)
株式会社パトス代表取締役。
リモートワークや自宅での勤務を採用する会社が増えてきた。マスコミも、この機会に働き方改革を一気にすすめるべきだといった論調が目立つ。周辺でも、大人数でのミーティングを禁止する企業も増え、ZoomなどのWeb会議システムを利用する機会が増えてきた。
(ただしあれだけコンプライアンスなどの理由で、社外からのアクセスに不便さを主張していた大企業の人たちはホントに大丈夫なのだろうかと思ってしまうが)
日ごろからオフィスにいることの意義を感じていない人は多いだろうし、こうした状況を歓迎する向きは多いと思っていたのが、実際はそうでもないようだ。「オフィスに来なくてもいい」と言われていても、実際に出社する人たちは多いし、相変わらずの電車の込み具合を見ていれば、ほんとにリモートワークを推進しているのかと思ってしまう。
かくいう私も自分のオフィスは大好きだ。デスクの周辺の資料にはすぐ手が届くし、引き出しの中のものも使用頻度は高い。本などの資料は膨大にあるし、デスクが一番仕事がしやすい。相変わらず、以前と変わらない時間にオフィスに行くし、顧客へも訪問する。
Web会議でどうですか? と言われても、私のようにオフィスにいる時間が不定期きわまりないと、時間を合わせづらく、うまく利用できないことのほうが多く、結局は「行くから」と言って、無理矢理ミーティングしてしまうことのほうが多い。(若手の相手にとっては迷惑なのか)
つまり、完全に古い人間になってしまった感もありありなのだが、リモートワークをこなし、生産性を上げるスキルが身についていないことの証だろう。
リモートワークで生産性が上がることが、自分でなかなか実感できないのだ。リモートで仕事をするたびに、かなりのスキルが必要とされることを痛感してしまう。
実際、休日など自宅で仕事をすることも多く、原稿書きや企画書など邪魔も入ることなく進み、夜には「仕事した感」満載になり、これで明日からは少し楽だと充実感にひたるのだが、翌日、実際に楽になったことなどほとんどない。
相当な修正や調整か待っていたり、ずれていたりするのだ。
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