これって「ヒシタンク」って言うの? 街中にある受水槽のプラモが話題:水曜インタビュー劇場(謎企画公演)(2/4 ページ)
「ヒシンタク」という受水槽をご存じだろうか。業界シェアトップの三菱ケミカルインフラテックが「ヒシタンクのプラモデル」をつくったところ、ネット上で話題に。同社の担当者に、その狙いを聞いたところ……。
その昔、団地に給水塔
土肥: 街中を歩いていると、受水槽を見かけることはありますが、「この製品はどこの会社がつくっていて、名前は〇〇で」といったことを考えたことがありませんでした。ちょっと調べたところ、国内シェアのトップは「三菱ケミカルインフラテック」だそうで。そのトップメーカーが自社製品をプラモデルにして、SNS上でプレゼントキャンペーンを行ったところ、話題になっていますよね。
ザ・B2Bの製品を使って、なぜキャンペーンを行ったのか。その理由をうかがう前に、受水槽の概要を教えていただけますか?
安口: 受水槽のタンクは昔からありまして、当初はコンクリート製や鉄製が多かったんですよね。このほかに、木材製もありました。当時の水圧は低かったので、ポンプで上にあげて、タンクに水を貯める。そして、各家庭に水を供給する方式が多かったのですが、ポンプの性能がよくなって、上にあげる必要がなくなってきたんですよね。
土肥: そー言われてみると、ちょっと古そうなマンションを見ると、屋上にタンクが設置されていることも。あと、団地などでは給水塔があるところも。
安口: 受水槽のタンクから水を供給していたのですが、さらにポンプの性能がよくなりまして。水道管から直接各家庭に水を送ることができるようになりました。このような話をすると受水槽の市場が縮小していると思われたかもしれませんが、設置しなければいけないところがあるんですよね。例えば、病院など。水が断水すれば、困ってしまいますよね。そうならないように、受水槽を設置して、一定量の水を確保できるようにしています。このほかにも、災害対策用として、公共施設などで設置しているケースがあります。
土肥: ふむふむ。街中で見かける受水槽を見ると、コンクリートや鉄でできていないですよね。パッと見たところ、プラスチックでできているような。
西道: 当社は1962年に、国内初のFRP(ガラス繊維強化プラスチック)製を開発しました。FRPは船にも使われていて、組み立てが難しくなく、耐久性がある。それまで多かったコンクリートはヒビが入ったり、鉄はサビたりするので、いまではFRP製が主流になりました。
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