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「正直言って怖い」 患者急増で極度の緊張続く医療現場に迫る:感染の恐怖に疲労(1/3 ページ)
新型コロナウイルスの感染が広がる中、医療現場はどうなっているのか。連日、患者が運ばれてくる沖縄本島内にある病院を取材した。
防護服に全身を包み病室に入る。緊張がひときわ高まる。治療を待っているのは新型コロナウイルスの患者だ。沖縄本島内のある病院。連日、患者が運ばれてくる。治療の中心を担う感染症医の男性は「正直言って感染は怖い」と明かす。医療体制の維持に危機感を募らせながらも、「今、僕らを支えているのは医療従事者としての矜持(きょうじ)」と語る。未知のウイルスと相対する最前線に迫った。
高まる緊張
4月に入り、院内はずっと緊張状態が続いている。県内関係の患者は3月は7人だったが、4月は13日までで既に63人。半月足らずで3月の10倍近くに跳ね上がった。「このまま際限なく患者が増えたら、医療を維持できなくなる」。男性は不安をあらわにする。
忙しさからか、一日が短く感じる。毎朝6時半には出勤して新型コロナ以外の入院患者を診る。合間に、ぐんと増えた書類仕事をに追われる。新型コロナは国の指定感染症のため入退院などの際に、保健所に書類を出さなければならない。
その後、院内調整や感染対策の会議。昼前に県のウイルス検査の結果が出て新たな患者が分かり、保健所から入院受け入れを求める連絡が来る。午後はその調整、コロナ患者の診察、患者一人一人についての治療方針を決める会議が続く。気付けば夜になっている。
「夜明け前に起きて病院に行き、帰って寝る」を繰り返す日々。食事は朝昼晩、院内の売店で済ます。土日も出勤で、丸一日の休みはない。「家族とはほとんど会っていない」。声に折り重なった疲労がにじむ。
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