コロナ不況を乗り切るために「コンビニバイトの時給アップ」が必要なワケ:スピン経済の歩き方(1/6 ページ)
新型コロナウイルスの感染拡大によって、「コロナ不況がやってくるのではないか」といった声が出てきた。そうした状況のなかで、筆者の窪田氏は「コンビニバイトの時給をあげるべき」と主張する。どういう意味かというと……。
いよいよ「コロナ不況」がやってくる。
国際通貨基金(IMF)によると、新型コロナウイルスの感染拡大による世界不況「グレート・ロックダウン」は、1930年代の世界大恐慌、2008年のリーマンショック以来、最悪の景気後退局面になるという。
という話を聞くと、「雇用を守るため、潰れそうな中小零細企業にじゃんじゃん補償しろ!」と叫ぶ人たちも多いが、不況下でそういうスタイルのバラまきをしても、中小企業経営者とその家族の生活資金に化けるだけで、クビを切られる労働者にまでほとんど行き渡らないという現実が、これまでの不況でもよく分かっている。餓死者が続出していると聞いて北朝鮮に経済援助をしても、金正恩書記長や政府高官の懐に入ってしまうのと同じスキームだ。
では、日本がこの史上最悪の景気後退を乗り切るためにはどんな経済対策が必要なのか。中小企業支援をじゃんじゃんやるのも結構だが、それよりも効果が高いと個人的に考えているのが、「コンビニバイトの時給アップ」だ。
「はあ? コンビニ経営がこんなに大変なときにバイトの時給なんて上げたら首をくくるオーナーが現れるぞ!」とキレる方も多いかもしれないが、これはコンビニオーナーに向けて言っているわけではない。
コンビニ大手3社のFC本部が、現場のバイト代をアップする条件で、オーナーが払うロイヤリティを大きく引き下げてやるべきだ、と申し上げているのだ。なぜコンビニ各社がそこまでやらないといけないのかというと、理由は主に3つある。
(1)コロナ不況で深刻化する賃下げ圧力を弱めるため
(2)急増する失業者対策のため
(3)社会インフラ維持のため
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