2015年7月27日以前の記事
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新型コロナで「お金に触りたくない」?

新型コロナウイルスの感染経路として、人々が気にし始めているのは硬貨や紙幣などの「お金」だ。日本でも、ジワジワとお金と衛生に関する考え方が変わってきているようだ。現金を触ることの抵抗感が強くなり、半分近くの人が、支払い方法そのものを変えている。

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 新型コロナウイルスの感染経路として、人々が気にし始めているのは硬貨や紙幣などの「お金」だ。ウイルスが付いた手でお金に触ることで、ウイルスが拡散するというのだ。事の真偽は定かではなく、紙幣を通じた感染の可能性は低いとする科学者もいる。

 一方で、お札などについたウイルスは1週間以上生き残るという研究もあり、気になる対象であることは間違いない。CNNが2月に報じたところでは、中国当局は紙幣を紫外線で減菌する処置を行ったり、出回った紙幣を廃棄したりといった処置を行っているという。またロイターの報道では、韓国や米国でも、紙幣をいったん“隔離”してから流通させているという。

 日本でも、ジワジワとお金と衛生に関する考え方が変わってきているようだ。プリペイドカードの「バンドルカード」を発行するカンムが、同サービスのユーザー1229名に対して行ったアンケートによると、57%が「お金の取り扱いに関する意識が変わった」と答えている。

 中でも、「硬貨を触る」「紙幣を触る」「ATMを操作する」など、現金に直接触ったり、不特定多数が使うATMを操作することに対して、過半数が気にしている。


お金に関して衛生管理が気になる点(カンム調査より)

 「自分自身がレジ打ちをしているので、紙幣を舐めて出されるのが嫌」「セルフレジが増えて、キャッシュレス払いするときでもタッチパネルが気になる」といったコメントもある。

 お金に関する衛生管理としては手洗い消毒がメインだが、4月に入って、キャッシュレス支払いを選ぶようにしたり、実店舗からネットショッピングに切り替えたという人の割合が増加傾向にある。


4月に起こった、お金に関する行動の変化(カンム調査より)

 カンムは、「現金を触ることの抵抗感が強くなり、半分近くの人が、支払い方法そのものを変えている。現金を触る、実店舗に行くといった当たり前の生活行動が、新型コロナウイルスの感染拡大によって変わりつつある」と分析した。

 一方で、都市のロックダウンが実施された海外では、緊急事態に備えて、事前に現金を引き出しておく動きもあったようだ。幸い、取り付け騒ぎには至っていない。

 触るのは怖いが、いざというときに頼れるのはやはり現金というところだろうか。

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