非常事態終了を遅らせるバカにつける薬(3/3 ページ)
日本人は今、2種類いる。非常事態解除を真剣に願い行動抑制する者と、非常事態の意味もコロナの意味も理解できない者である。
戦時にレジャー
GWにこの環境下でも旅行を計画している者がいるとのこと。「呼びかけ」のような広報は、心ある人にしか通用しない。直接的な抑止力を発揮できる措置をぜひ自治体には発動してもらいたい。GWの高速料金は危機対応経費負担のため通常の5倍。航空・船・列車料金も同じく5倍として、不要不急ではない緊急な人の使用への道は残す。必要不可欠な移動であれば、特別料金も我慢してもらう。もちろんホテルなど宿泊施設、駐車料金も同様に5倍以上の特別料金とすべきである。
「観光地が悲鳴」というバランスによる報道は無意味である。観光地以外も、都心部の飲食店、レジャー業、中小企業はとっくに悲鳴をあげ尽くしている。観光地だけではなく、日本中・世界中が悲鳴をあげているのが戦時の今なのである。
たった1カ月かそこらも我慢できない、「コロナ疲れを癒やす」「子供のため」「自分へのごほうび」と言っている者たちを野放しにする限り、一旦東京の感染者数が減少したとしても、早ければ連休中にでも再び盛り返すことは容易に想像できる。ソーシャルディスタンスが問題解決になるかどうか、ホリエモン氏が否定しようが何だろうが、現時点で他の選択肢がない以上、社会を少しでも早く正常化するために、メッセージは理解不能者に向けた単刀直入なものでなければならない。
要は「外に出るな」「外でしゃべるな」である。
それには例外があって……という説明は、すでに行動抑制をしている人は十二分に理解している。今、他人への感染リスクをふりまくことに無自覚な出歩き集団に、細かい説明は理解できないと考えるべきだ。残念ながらていねいな説明を理解できず、自分中心の行動を変えられないバカにつける薬はない。
「マスクをしないでがんばる」と宣言した老人政治家同様、事態の理解力のない人間だけを隔離はできない以上、真剣に対策していただけないものだろうか。(増沢 隆太)
関連記事
- 「喫煙者は新型コロナにかかりにくい」 まさかの新説は本当か
アメリカやフランスの研究チームが、ちょっと信じられない研究結果を発表した。「喫煙者は新型コロナにかかりにくい」というのだ。まさかの新説の裏に何があるのか。 - 結局、Zoomは使っても大丈夫なのか?
コロナ禍でテレワークの需要が高まる中、一気に知名度を上げた「Zoom」。しかしユーザー数の急増に伴い、セキュリティの不備が次々と発覚している。Zoomを使っても構わないのか? 慎重になるべきか? 問題点と対策を整理した。 - 期待のアビガンが簡単に処方できない理由
新型コロナウイルスの感染者数が急増している現在、「アビガン」という薬が特効薬として期待されている。しかし、アビガンは他のインフルエンザ薬が無効、または効果が不十分な新型もしくは再興型のインフルエンザが発生した場合で、なおかつ国が承認した場合のみ使える薬だ。アビガンの「催奇形性(さいきけいせい)」というリスクががその理由の一つだ。 - なぜ「プリウス」はボコボコに叩かれるのか 「暴走老人」のアイコンになる日
またしても、「暴走老人」による犠牲者が出てしまった。二度とこのような悲劇が起きないことを願うばかりだが、筆者の窪田氏は違うことに注目している。「プリウスバッシング」だ。どういう意味かというと……。
関連リンク
Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.