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新型コロナで余ったビールが消毒用の高濃度エタノールに“変身” キリンとアサヒが協力:ビールは鮮度が大事
新型コロナの感染拡大を受けて飲食店の客数が減っている。飲食店向けのビールが工場から出荷されずにいる。このビールを原料にして高濃度エタノールを製造する。
日本酒やクラフトビールの醸造を手掛ける木内酒造(茨城県那珂市)は5月8日、アサヒビールやキリンビールと協力して高濃度エタノールを製造すると発表した。事業名は「BREWERIES UNITE FOR IBARAKI」。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、飲食店向けに製造したビールが工場から出荷されずにいる。このビールを原料にして手指の消毒に使える高濃度エタノールを製造する。製造にかかる費用は3社で負担し、各社のビール工場がある自治体に寄贈する。高濃度エタノールのアルコール度数は70%で、3リットルのペットボトルか300ミリリットルのボトルに入れる。
外出自粛要請が長引いているため、余った生ビールを廃棄せざるを得なくなっている飲食店が出てきている。木内酒造では、賞味期限が迫ったビールを受け取り、無料で蒸留を行ってクラフトジンとして返送する「SAVE BEER SPIRITS」という取り組みも行っている。
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