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コロナを経て私たちの暮らしや価値観は本当に「激変」するのか:働き方は変わりつつあるが……(3/3 ページ)
「コロナ後」に訪れるとされる人々の価値観の変容。特にテレワークを機に働き方や住まいへの考え方は変わるか。識者は「3・11後も実は価値観は変わらなかった」と指摘。
変わるべきは「人」より「会社」
――住む場所は変わらずとも、在宅勤務を前提に住まいの広さや間取りといった、住環境の見直しが起きる可能性は?
宗: テレワークによる住まいの好みの変化は起きると思う。今までは、子ども(の面倒を見るため)などの関係で、家族が「お互いの気配を察することのできる」家が良かった。
――家族に目配りしやすい、広めの間取りということですね。
宗: しかしテレワーク環境では逆で、仕事中に家族の声が気になってしまう。とはいえ、1部屋を小さくした細切れのような間取り(の住居)をこれから建てるようになるかというと、そこまでではないのでは、と感じる。
むしろ、コワーキングスペースが増加するだろう。(夫婦が)お互い家にいるとストレスなので、会社のお金でコワーキングに気分転換のため行って働く、といった動きだ。これも(あくまで)会社側の取り組みと言える。
――働き手が率先して生活を変えるというよりは、やはり会社側が意識を「合わせられるか」なのですね。
宗: 今までの(テレワーク化の)流れはやはり加速する。むしろ会社側の感覚があまり変わっていないのではないか。経営陣がそれに気付けるかどうかだろう。
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