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近くて遠い国、韓国:

日本の中高年はなぜ若者の韓流ブームを全く理解できないのか (3/4)

中高年に分かりづらい今の若者の韓流ブーム。世代間の認識のズレはどこから生まれるのか。一線の朝鮮半島の研究者とジャーナリストが対談。

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若者にとって韓国は「カッコいい」

――確かに韓流アイドルもコスメも、色味やメリハリがかなりはっきりしていてまさしく“カラフル”です。

木村: 韓国では「外貌(ウェモ)」と言うのですが、韓国人はお菓子でも何でもカタチを重要視するんですね。見た目から行くから、(商品が)インスタ映えなどの方向で受ける。

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木村幹(きむら かん)。神戸大学大学院国際協力研究科教授。1966年大阪府生まれ。専門は比較政治学、朝鮮半島研究。

 こうした動きは5〜6年前には既にあったと思います。うちの大学院生で何年か前、「どうして韓国がカッコよく見えるのか研究したい」と言った人がいましたね。

澤田: 実は、1990年代の終わりに大学の先生と話していても、似た印象を受けました。当時学部に入ってくる3年生は、ソウル五輪より後のことしか知らなかったそうです。軍事政権やクーデターといった韓国の暗いイメージは、ソウル五輪の前で終わってしまっているわけです。90年代の終わりには既に(そうしたイメージが)出てきたんだなと。

コンテンツ力落ちた日本のテレビ

――日本の若年層が、古くも暗くも無い「カラフルな韓国」に魅了されているのは理解できました。ただ、冒頭にも出たように日本企業が若年層向けコンテンツを作りだせていない要因もあるようですね。

澤田: 例えばテレビ。僕は2009年に(当時赴任していたジュネーブから)帰国しましたが、日本のテレビ欄にすごく違和感を持ちました。2時間番組、しかもバラエティーばかり。テレビ局の人からも聞きましたが、やはりお金を掛けられないからでしょう。

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澤田克己(さわだ かつみ)。毎日新聞論説委員。1967年埼玉県生まれ。同社政治部などを経てソウル特派員を計8年半、ジュネーブ特派員を4年務める。

 日本のテレビなどはコンテンツの力が落ちている。一方で韓国(企業)はしっかりお金をかけている。仕方のない面ではありますが。

木村: テレビで言うと、地上波が強い国というのは日本くらいしかないですよね。米国ではもともと(力が)無く、欧州、そして韓国でも無くなっていった。

 そして日本では、いまだにエンタメの作り方が地上波の時間枠に当てはめられているように思えます。今の大学生の多くは、下宿している子などテレビを持っていないですよ。ネットを見ているので買う必要が無い。テレビや新聞を見ない大学生以下の人たちは、当然(テレビなどの)ターゲットには入ってないのでしょう。

澤田: 要は、(メディア内の)新陳代謝が日本では少ないのでしょうね。

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