2015年7月27日以前の記事
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PayPay、LINE Payと提携し紙の領収書を不要に 経費精算クラウドのコンカーは何を目指すのか?(1/3 ページ)

経費精算クラウドサービスのコンカーは、経費精算を楽にするのではなく「なくしてしまう」ことを目指すと話す。そのためのステップの1つが、各種キャッシュレス決済システムとの連携だ。今回、PayPay、LINE Payと提携し、紙の領収書を不要にする第一歩を踏み出した。

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 経費精算は、従業員にとっても経理担当者にとっても、手間とコストのかかる事務作業だ。SAPのグループ企業で経費精算クラウドサービスのトップシェア企業であるコンカーは、こうした経費精算を、「楽にするのではなく、なくしてしまう、というビジョンを持っている」(三村真宗社長)と話す。

 このビジョンの元、5月20日にコンカーは、PayPayおよびLINE Payとの提携を発表。経費精算をキャッシュレス化していく構想を示した。

アナログ経費精算の3つの無駄

 実は、経費の支払い手段はキャッシュレス化が進んでいる。コンカーの調査によると、すでに76%の従業員が経費をキャッシュレスで支払っている。ここ半年でも、交通系ICカード、QRコード決済、法人クレジットカードの利用比率は大きく増加した。


経費支払でデジタル連携できる決済手段の利用意向が増加している(コンカー調査より)

 ところが、支払いがキャッシュレス化されても、経費精算はまだまだアナログだ。紙の領収書を受け取り用紙にのり付けし、精算額を改めてシステムに手入力している企業がほとんど。未だに44%の企業がアナログの経費精算を行っている。

 アナログに苦しむのは従業員だけではない。上長はそれを一つ一つ承認し、経理部門は領収書と入力値に誤りがないか、人海戦術でチェックしている。さらに、新型コロナ下でリモートワークが進む中、紙の領収書を提出するためだけに出社するという無駄が起こっている。三村社長はこの状況を、「リモートワークのラストワンマイルだ」と表現した。


アナログ経費精算には3つの無駄がある
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