すかいらーく、グループ全店で深夜営業を廃止 「ガスト」など、昼の時間帯や宅配に注力:約2600店舗が対象
すかいらーくホールディングスは7月から、グループ全店で午後11時半以降の深夜営業を廃止する。「ガスト」や「バーミヤン」「ジョナサン」など約2600店舗が対象。深夜時間帯の需要縮小や宅配・持ち帰りの需要拡大に対応する。
すかいらーくホールディングスは5月26日、グループ全店で午後11時半以降の深夜営業を廃止すると発表した。7月から、「ガスト」や「バーミヤン」「ジョナサン」などの飲食店約2600店舗を対象に、日をまたぐ営業を取りやめる。消費者の生活様式の変化によって、深夜時間帯の客数減少や宅配・持ち帰りの需要拡大を想定していることから、店舗運営を見直す。
7月1日以降、グループ全店舗で原則午後11時半の閉店とする。すでに全店で24時間営業を廃止しているが、新型コロナウイルスの影響で営業時間を短縮する前は、午前0時以降を閉店時間とする店舗も多かった。なお、新型コロナの影響が出る前に午後11時半より早く閉店していた店舗については、従来の閉店時間となる。
深夜営業廃止の狙いは、新型コロナの影響による「新たな生活様式」への迅速な対応だ。
今後の消費動向として、深夜時間帯のニーズが減少すると見込む。在宅勤務の広がりや、それに伴う買い物時間帯の変化などによって、「生活の中心がランチやディナータイムへ移行する」(同社)と見ている。また、宅配や持ち帰り購入の需要が急拡大していることも踏まえ、昼間の時間帯や、イートイン以外の需要への対応に人的資源を集中させる。
これまで深夜時間帯に働いていた従業員には、別の時間帯での出勤交渉を行っているという。また、全国各地で宅配や持ち帰りの需要に対応できるようにすることで、新たな雇用の創出も図る。
4月のグループの既存店売上高は前年同月比58.2%減と、外出自粛や営業時間短縮の影響で大きく落ち込んだ。一方、宅配の売り上げは約26%増、持ち帰りに至っては約2.5倍に増加している。宅配などの利便性をあらためて実感した人も多く、今後も需要が見込まれる。これまでの生活が見直される中、新たなニーズや価値観への迅速な対応を目指す。
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