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中国の“嫌がらせ”を受けるオーストラリアに、コロナ後の商機を見いだせる理由:世界を読み解くニュース・サロン(1/5 ページ)
新型コロナを巡って、オーストラリアと中国の関係が悪化している。もともと両国の経済関係は深いが、中国は買収や投資によって影響力を強めており、オーストラリアでは不信感が募っていた。対立が深まる今、オーストラリアが日本との関係を強化する期待もできそうだ。
今、オーストラリアと中国の関係がひどく悪化している。
2020年6月8日、中国政府は中国人に対してオーストラリアに旅行しないよう勧告。中国の文化観光省のWebサイトには、「決して豪州には行かないように」との通知が掲載された。
中国側はこの勧告の理由を「オーストラリアで中国人への差別が横行している」からだとしている。だが直接の理由は、4月にオーストラリア政府が、新型コロナウイルス感染症に対する中国当局の初期対応などについて、WHO(世界保健機関)に独立的に検証する作業を求めたことがある。その報復として、中国政府は今、オーストラリアへのあからさまな「嫌がらせ行為」をいろいろと繰り広げているのだ。
まだこの対立が収まる兆しはない。そしてこの争い、日本にも対岸の火事ではない。というのも現在、オーストラリアの最大の貿易相手国は中国だが、それがシフトしていく可能性もあり、そうなると日本とビジネス面でのつながりが増す可能性があるからだ。
オーストラリア政府は中国に対して、これから代わりに日本やインドとの関係をさらに強化するとも示唆している。つまり、日本のビジネスパーソンにとっても、この状況は知っておく必要があるだろう。
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