帝国データバンク、「日本版eシール」対応サービスの開発を検討開始 ペーパーレス化の取り組みを支援
帝国データバンクは「日本版eシール」対応サービスの検討・開発を開始すると発表した。eシールとは、電子文書の発信元の組織を示す目的で行われる暗号化などの措置で、当該文書が改ざんされていないことを確認できる仕組み。企業における「角印」の電子版に相当する。
帝国データバンクは6月30日、「日本版eシール」対応サービスの検討・開発を開始すると発表した。
eシールとは、電子文書の発信元の組織を示す目的で行われる暗号化などの措置で、当該文書が改ざんされていないことを確認できる仕組み。企業における「角印」の電子版に相当する。海外ではすでにEU(欧州連合)加盟国の企業で導入が始まっていて、日本国内でも総務省を中心とした検討が本格化している。
eシールを利用すれば、これまで押印で担保していた「発出元証明」と「非改ざん性証明」をペーパーレス環境でも実現できるようになり、安全性向上が期待できる。また、請求書や領収書などの取引関係書類を迅速かつ大量に処理する場面でも、印刷・郵送・再入力といったコストを削減することで業務効率化につながる。
日本ではeシールに関する公的な仕組みはまだ存在していないものの、一部企業では組織名の電子証明書として導入が進みつつある。そこで、帝国データバンクは企業や組織が発行する電子文書にeシールを付与し、その発出元や非改ざん性を証明することによって信頼性を高め、ビジネスシーンにおけるペーパーレス化の取り組みを支援する。
さらに、eシール発行サービスだけでなく、リモート署名事業者やクラウド会計事務所との連携もしくは協業を視野に入れていて、その中の統一基準のもとサービスを提供するという。なお、eシールには識別子として国際標準規格に基づく発番機関が発行する「法人番号」・「TDB企業コード」を格納し、企業などの発出元組織を容易に特定できる仕組みとする。
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