ガストやサイゼリヤがお客にマスク着用のお願い 感染拡大防止のため:同じ動きは広がるか
すかいらーくホールディングスは8月12日から食事中以外はマスクを着用するようお客に呼び掛けている。サイゼリヤは食事用マスク「しゃべれるくん」を開発した。飛沫感染防止対策をさらに強化するため。
大手外食チェーンで、お客に対して店内でもマスクを着用するようお願いする動きがじわりと広がっている。
すかいらーくホールディングスは、8月12日から運営するガストやバーミヤンなどの全店舗(約3000店)で食事中以外はマスクを着用をするようお客に呼び掛けている(小学生以下は除く)。着用していないお客に対しては従業員がマスクを渡している。
もともと、同社は「入店時に手指をアルコール除菌してもらう」「発熱やかぜの症状のある場合は入店を遠慮してもらう」といった呼びかけは行ってきた。また、サラダバーが店内にあるしゃぶ葉やステーキガストでは、お客にマスク着用のお願いをしてきた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大防止策をさらに強化するため、今回の対応を決めたという。同社の広報担当者は「マスク着用はお客さまに強制するものではない」とコメントした。
サイゼリヤは食事用マスク「しゃべれるくん」を開発
サイゼリヤは8月7日、食事用マスク「しゃべれるくん」を開発したと発表した。
しゃべれるくんは、お客が店に備え付けられている紙ナフキンを1枚取り出し、着用しているマスクに折り込んで使用するもの。店内でもマスクを外さずに過ごせるようにすることで、食事中の会話によるウイルス拡散を防止するが目的だという。同社は「作る、つける、処理するところまで、ウイルスの感染リスクを可能な限り少なく、なおかつ使い捨てできる、汚れたら何度でも作り直せる気軽さを重視して開発した」としている。また、しゃべれるくんの利用を促進するため、作り方をサイゼリヤ公式YouTubeチャンネルで公開している。しゃべれるくんが店舗に導入されるのは8月下旬を予定しているという。
入店時にマスクを着用するよう明確にお願いしていないチェーンもあるが、サイゼリヤやすかいらーくの動きは広まっていくだろうか。
関連記事
- 吉祥寺でステーキ戦争勃発 「いきなり!」「やっぱり」「ステーキ屋松」の決定的な違いをプロが分析
沖縄発の「やっぱりステーキ」が東京・吉祥寺に進出。この地には「いきなり!ステーキ」と「ステーキ屋松」がある。プロが3店舗を分析して分かった決定的な違いとは? - スシローとくら寿司 「価格帯」と「シャリ」から見えた戦略の“決定的”な違いとは
大手回転寿司チェーンのスシローとくら寿司。標準的な寿司の重さはほぼ一緒。しかし、価格とシャリの違いから戦略の違いが見えてきた。 - 「生ビール190円」の原価率は85%? お客が3杯飲んでもしっかり利益が出る仕組みとは
「生ビール1杯190円」という看板を見かける。安さでお客を引き寄せる戦略だが、実は隠されたメリットもある。どんな狙いがあるのか。 - 見通しが甘かった大戸屋、買収どころではないコロワイド 「大戸屋紛争2.0」を読み解く
コロワイドが大戸屋に“超攻撃的買収”を仕掛けている。敵対的な買収はそもそも成功するのか。買収された後、大戸屋にはどんな運命が待ち受けているのか。 - 「どさん子ラーメン」は今…… 急成長から衰退までの経緯と復活のシナリオに迫る
札幌みそラーメンの“伝道師”として急成長した「どさん子ラーメン」。かつては1000店以上を展開していたが、マネされるのも早かった。“衰退”したと思われている一方で、復活に向けた動きもある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.