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キリン、糖質ゼロのビール10月発売 健康意識の高まり背景に:酒税法改正に商機を見いだす
キリンビールは糖質ゼロのビール「キリン一番搾り 糖質ゼロ」を10月6日に発売すると発表した。10月から段階的に始まる酒税法改正でビールが減税されることを受け、売り上げの拡大を狙う。また、コロナ禍で健康意識も高まっていて、それらのニーズにも応えられるとしている。
キリンビールは8月27日、糖質ゼロのビール「キリン一番搾り 糖質ゼロ」を10月6日に発売すると発表した。10月から段階的に始まる酒税法改正でビールが減税されることを受け、新商品を投入し売り上げの拡大を狙う。2020年は大びん換算で120万ケースの販売を目指している。
コロナ禍の外出自粛により、コロナ太りを気にする人が増えるなど、健康意識が高まっている。同社が扱う糖質オフやゼロといった発泡酒や第3のビールの販売数量は、1〜7月で前年比5%増加しているという。
ビールは麦芽の使用比率が高く、糖質ゼロにすることが難しいという。そこで今回キリンは、開発期間に5年を要し、350回以上の試験醸造を繰り返した。原料には糖質低減に適した麦芽を採用し、仕込みや発酵技術を進化させ、糖質ゼロを実現した。
キリンでは、10月からの酒税法の改正でビールを手に取る人が増えると見込んでいて、健康志向のニーズに合った新商品を出すことで、ビール類全般の活性化につなげたいとしている。
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