9月開業「東京ポートシティ竹芝」でロボット実証実験 発熱検知や遠隔案内など、ニューノーマル見据え:9月14〜17日に実施
9月14日に開業する「東京ポートシティ竹芝」で14〜17日の4日間、ロボットの実証実験が行われる。新型コロナ対策を見据え、非接触や遠隔でサービス提供するための技術を実証。発熱やマスク着用の検知、遠隔操作による接客などのロボットを運用する。
東京・竹芝エリアの開発推進を目的に東急不動産と鹿島建設が設立した事業会社、アルベログランデは8月31日、9月14日に開業する「東京ポートシティ竹芝」(東京都港区)で、ロボットの実証実験を実施すると発表した。新型コロナウイルス対策が求められている中で、非接触や遠隔でサービスを提供するための先端技術を実証する。
実験期間は9月14〜17日の4日間。東京都による先端テクノロジーショーケーシング事業「Tokyo Robot Collection」の一環として実証実験を実施する。
実験のテーマは「都市型複合施設のニューノーマル実現に向けた実証」。都市型複合施設では、感染症対策のほか、業務の自動化や効率化が求められている。実験では非接触・非対面・遠隔でのサービス提供を行うなど、オフィスワーカーや施設利用者、テナント関係者が安心して効率的に活動できるようにする技術を実証する。
実験に使用するロボットは公募で選定した。自動で来客の発熱を検知したりマスク着用を確認したりするロボットや、遠隔操作でコミュニケーションをとったり案内をしたりするロボット、自立走行する搬送用ロボットなど6点を、オフィスタワーの低層フロア(商業ゾーン・スキップテラスなど)で実証する。
東京ポートシティ竹芝のオフィスタワーでは、入居するソフトバンクと共同で「スマートビル」を構築する取り組みも進めている。ビル内の環境変化、歩行者の滞留、設備の不具合、公共交通機関の遅延など、さまざまなデータを収集・分析するプラットフォームを導入し、リアルタイムで活用。オフィスワーカーの利便性や快適性の向上、ビル管理の効率化につなげる。
関連記事
- 寂しかったベイエリア「竹芝」が最先端の街に 船とテクノロジーでにぎわいは生まれるか
東京都港区の竹芝エリアで複数の再開発計画が進んでいる。東急不動産と鹿島建設の計画では、名称を「東京ポートシティ竹芝」に決定。街で最先端のテクノロジーを活用する「スマートシティー」を構想する。新たな魅力をつくり出そうとする動きが活発だ。 - 羽田に“イノベーションの街”、20年7月開業 自動運転の開発拠点に
羽田みらい開発は、羽田空港エリアで開発を進める「HANEDA INNOVATION CITY(羽田イノベーションシティー)」を7月初旬に開業すると発表。「スマートエアポートシティー」の構築を目指す。 - 日本一の330メートル高層ビル、森ビルが着工 “超高層”は今後10年で大きく変化
森ビルは8月5日、虎ノ門・麻布台地区に高さ約330メートルの超高層ビルなどを建設する大規模再開発事業に着工。完成時点で日本一の高さのビルになる。一方、それを上回る390メートルのビルの建設計画もあり、超高層ビルの様相が変わっていきそうだ。 - 古いビルからビジネスが生まれる、新しい「有楽町」 ポストコロナ時代に存在感を放てるか
三菱地所は今後10年の東京・丸の内周辺のまちづくりにおいて「有楽町」を重点エリアとしている。ビルの建て替えなどのハード整備だけでなく、古いビルを活用したソフトの取り組みを強化。「活躍できる」「成長できる」街を目指す狙いとは? - 変わりゆく池袋 “暗い、怖い、汚い”を一掃する再開発、意外な2つのポイント
東京・池袋の街が大きく変わろうとしている。11月は「ハレザ池袋」のオープンや池袋西口公園のリニューアル、「イケバス」の運行開始など、変化が続いた。再開発プロジェクトが進んできた背景には、大きなきっかけがある。2つのポイントで読み解くと……
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.