「職場に安心して行けない」47%――出勤時の感染不安、調査で明らかに:ドアノブからの感染に懸念
日経リサーチなどの調査によると、新型コロナウイルスの感染リスクを心配し、職場に安心して出かけられないと回答した人が46.6%だった。うち55.5%は1000人以上が勤める大規模な職場で勤務していた。ウイルスの付着に気を配っている場所は「ドアノブ」が61.5%と最多。
調査会社の日経リサーチ(東京都千代田区)と、広告代理店の日本経済社(東京都中央区)は8月11〜12日、新型コロナウイルスの感染リスクに関する意識調査を実施した。この中で、新型コロナウイルスの感染リスクを心配し、職場に安心して出かけられないと回答した人が半数近くに上った。感染拡大が続く中、依然として多くの人が不安を抱えながら出勤していることが改めて浮き彫りになった。
働いている人のうち、「職場に安心して出かけていますか」との問いに「安心して出かけられない」と答えたのは46.6%で「安心して出かけている」(38.5%)を上回った。「職場に出かけていない」(14.9%)を含めると、出勤に対して不安を持っている人が約6割に上ることが分かった。また、「安心して出かけられない」と答えた人のうち55.5%は従業員1000人以上の企業に勤めており、大規模な職場ほど不安感を抱く人が多いことが分かった。
「安心して出かけられない」理由については、「職場で感染する心配がある」が68.6%で最も多く、「通勤の電車やバスで感染する心配がある」(60.1%)、「街中の人込みで感染する心配がある」(49.5%)と続いた。
勤務中や通勤途中、ウイルスの付着に気を配っている場所を尋ねたところ、「ドアノブ」が61.5%と最も多く、「トイレ」(52.0%)が続いた。その他「電車のつり革や握り棒」(38.2%)「電灯のオン・オフボタン」(25.6%)も多くの人が気を付ける対象として挙げた。
男女別では、女性の方がウイルスの付着に気を配っている比率が全般に高く、年齢別では年代が上がるごとに比率も上がった。特に40代はドアノブに気を付けている人が68.6%と、全世代のうち最多となった。子育て世代が感染リスクに敏感になっている傾向も見られた。
調査は10〜70代の男女を対象に、インターネットで実施。男女ほぼ半々の1022人から回答を得た。うち629人は会社員や自営業など働いている人が占める。
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