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今年の新入社員の半数「10年以内に退職」――終身雇用志向の薄れ鮮明に:マイナビ調査(2/2 ページ)
今年の新入社員の半数が「10年以内に退職したい」。終身雇用志向の薄れが鮮明に。会社のコロナ対応に不満感じる人は2割。
在宅勤務の悩みトップは「質問や相談しにくい」
逆に「定年まで」との回答は17.9%で、前年より3.9ポイント減少した。「新卒で入った会社で定年まで働く」考え方は新入社員の間では少数派で、転職志向がますます強まっている。
多くの新入社員が初めての勤務で直面したと言えそうなのが、テレワークだ。まず彼らの在宅勤務の日数について聞いたところ、緊急事態宣言の解除前では「週1回以上」が56.5%に上った。7月現在では22.1%まで低下したものの、一定数の新入社員がテレワークを継続しているようだ。
さらに「在宅勤務に対する不安や悩み」についても聞いたところ(複数回答可)、トップは「質問や相談がしにくい」で38.7%。次に「オン・オフの切り替えが難しい」(37.2%)、「上司や同期と距離が縮まらない」(30.8%)と続いた。
既に社内で人間関係を築いている先輩社員と違い、人によっては研修からいきなり在宅での作業を強いられている今年の新人。多くの日本企業も経験したことのない大規模なテレワークが進む中、特に新入社員の先輩や上司との関係構築や、不安・不満などによる離職防止の取り組みが引き続き求められそうだ。
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