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小さくなったカセットコンロ「タフまるjr.」は、なぜ2倍ペースで売れているのか水曜インタビュー劇場(ジュージュー公演)(3/6 ページ)

岩谷産業のカセットコンロ「タフまるjr.」が売れている。8月に発売したところ、想定の2倍ペースで売れているわけだが、なぜ消費者にウケているのか。サイズは小さいのに……。

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バーナーの位置が違う

土肥: タフまるjr.は親のサイズの60%ほどになりました。開発にあたって、「各部品を60%ほどにした」といった話ではないですよね。ただ、パッと見たところ「小さくしただけ」といった印象を受けるのですが、実際のところはどうですか?

多田: ご指摘のとおり、「親の形を小さくして、完成させた」といった話ではありません。風に強い機能やタフな環境でも使うことができる点などは、親の良いところを踏襲しました。ただ、バーナーの部分をよーく見ていただけますか。親のバーナーは真ん中に位置していますが、子は外にズレていますよね。

土肥: あっ、ほんとですね。コンロの遠いところに位置している。


親のサイズの約60%に

多田: そこがポイントなんですよね。カセットコンロのバーナーは基本的に真ん中にある。中心に設置するほうがデザインもよいですしね。では、なぜ子はズラしたのか。このサイズでバーナーを真ん中に設置すると、ボンベの位置が近くなる。そうすると、熱がこもりやすくなるので、爆発などの危険性が高くなってしまうんですよね。

土肥: ひっ。

多田: あっ、ご安心ください。商品には安全装置が付いているので、定められた基準よりもボンベが熱くなれば自動的に火が消える仕組みになっています。ただ、だからといって、頻繁に火が消えるとなると、使い勝手が悪いですよね。アウトドアで使用するとなると、想定外の使い方をする人がいるかもしれません。ということもあって、安全性を考えて、バーナーの位置をズラすことにしました。


専用ケースに入れて持ち運ぶことができる

土肥: あれ、全体的な形も違いますよね。親の形は正方形ですが、子は長方形です。

多田: 当初、正方形にする案もありましたが、最終的にいまの形になりました。熱の問題を考えれば、バーナーとボンベの距離を開けなければいけません。ということもあって、正方形のデザインにしたところ、「見た目がイマイチ」だったんですよね。という背景がありまして、長方形の形に落ち着きました。

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