コロナ禍に人気を集めた「ぼっちてんと」、開発秘話に迫る:あの会社のこの商品(5/5 ページ)
新型コロナの感染拡大を受けて、テレワークを導入する企業が増えた。いきなり自宅で仕事をする人が増えたわけだが、そこで注目されているのが「ぼっちてんと」だ。商品の特徴は……。
ゲーマーとテレワーカーの本質は同じで、求めるものに違いはない
新型コロナの感染拡大を受けて、「ぼっちてんと」の売り上げは伸びていった。そこで同社は、テレワークに必要なもの、最適なデスクレイアウト、集中力とやる気を引き出す方法について解説するWebページを急きょ制作。これらの中で「ぼっちてんと」があることを紹介し、検索からアクセスしてくるユーザーの目にとまるようにした。「これらのコンテンツのページビューは、更新しなくても月に2万から3万ほどあります」と川瀬氏は明かす。
一つ気になるのが、ゲーマーとテレワーカーでは机やイスに好みの違いがあるのか? ということ。この点について川瀬氏に確認すると、「ほとんどない」とのことだった。「長時間机に向かっている点でゲーマーとテレワーカーは同じで、本質的に変わらない」(川瀬氏)。ゲーマーに好評な商品の見せ方をテレワーカー向けに少し変えただけで、購入に結びついている面があるという。
「テレワークするために自分で机とイスを選ぶとなったら、黒のゲーミングデスクと黒をベースにしたゲーミングチェアを選ぶ人が多い」(川瀬氏)。机によっては白や木目も用意しているが、机の売り上げの8割が黒だ。
今後の商品展開に関して、「デスクワークとスポーツの融合」がキーワードになるという。その理由は、テレワークが続くと運動不足になるため。同社では過去に、「エクササイズデスク」というフィットネスバイクとデスクを組み合わせたものをゲーマー向けに販売したことがあるが、切り口を変えてテレワーカー向けに提案するなど、仕事をしながら運動できるものを考えているという。
関連記事
- 小さくなったカセットコンロ「タフまるjr.」は、なぜ2倍ペースで売れているのか
岩谷産業のカセットコンロ「タフまるjr.」が売れている。8月に発売したところ、想定の2倍ペースで売れているわけだが、なぜ消費者にウケているのか。サイズは小さいのに……。 - 売上5倍! 経営難に陥っていたキャンプ場を、どうやって再生させたのか
キャンプ場が盛り上がっている。現在は「第二次ブーム」でたくさんのお客が詰めかけているが、その一方で経営が苦しいところも少なくない。そんな中で、赤字に陥っていたキャンプ場を再生した会社がある。どうやって再生させたのか、会社の専務取締役に話を聞いたところ……。 - 巷で“スーツ離れ”が起きているのに、なぜビジネスリュックは好調なのか
テレワークを実施する企業が増えたので、オフィスに足を運ぶ人が減った。となると、スーツを着ることが少なくなり、革靴を履かなくなり、カバンも不要になり……。などと想像してしまうが、ビジネスリュックは好調に売れているという。その背景に迫ってみたところ……。 - 「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
渋谷駅から徒歩5分ほどのところに、ちょっと変わったカプセルホテルが誕生した。その名は「The Millennials Shibuya」。カプセルホテルといえば安全性などを理由に、男女別フロアを設けるところが多いが、ここは違う。あえて「男女混合フロア」を取り入れているのだ。その狙いは……。 - 電動スクーター「ブレイズスマートEV」は、なぜ3000台以上も売れているのか
名古屋市に本社を置く自動車ディーラーのブレイズが開発した電動スクーター「ブレイズスマートEV」が注目を集めており、売れ行きも好調だ。人気の秘密を取材したところ……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.