ビットコイン急騰160万円超え バブル期最高値に近づく
ビットコイン価格が11月6日に160万円を超え、2017年末のバブル期に付けた最高値に近づいてきた。このところ140万円台で推移してきたが、米大統領選挙の投開票のタイミングで急上昇。11月5日からの上昇率は10%を超えている。
ビットコイン価格が600万円を超えてきた。10月6日の夜から上昇を始め、7日8時時点での価格は617万円。24時間で7.4%の上昇を見せた。
9月24日に中国政府がビットコインを含む仮想通貨を全面的に禁止したことを受けて、ビットコイン価格は、それまでの500万円台から一気に450万円前後まで下落した。しかし10月1日に米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、仮想通貨市場を規制する必要はあるが、ビットコインやその他のデジタル資産を全面的に禁止することは考えていないと述べたことに反応し、一気に10%ほど急騰。その後も上昇は止まらず、600万円を超えて推移している。
マネックス仮想通貨研究所の大槻奈那所長は、「もともと4年の半減期サイクル的には、あと数カ月は上がりやすい時期で、そこに、金融緩和の長期化や、米SECゲンスラー長官の『暗号資産を禁止する計画はない』と言った発言が効いている。直近では、米USバンクのカストディ業務参入など、機関投資家が参入し易くなるような動きが見られたことも後押ししている可能性がある」とコメントした。
また、暗号資産取引所bitFlyerの金光碧氏(トレジャリー部部長)は、「米ゲンスラーSEC委員長が先物ベースのビットコインETFにポジティブな発言を複数回しており、ETF期待も大きくなっている。10月は過去も仮想通貨価格が上昇する傾向があり、アノマリーも意識されている」とコメントした。
過去のビットコイン価格最高値は、4月に付けた700万円。今回の上昇ペースは早く、過去最高値をうかがう形になっている。
ビットコイン以外の仮想通貨の動きはまちまちだ。時価総額第2位のイーサリアムは、直近1カ月で7.64%下落し、39万9000円。ただしこの1週間では25.31%上昇しており9月に付けた過去最高値42万9000円をうかがう。日本で人気の高いリップル(XRP、時価総額6位)は、直近1カ月で21.3%下落している。
仮想通貨が上昇する一方で、他の資産はさえない。米ダウ工業株平均は荒い値動きが続き、この1カ月間で1.95%下落した。S&P500は3.46%の下落、日経平均は7.98%下落した。米長期債も金利上昇を受けて1.2%ほどの下落、金(ゴールド)も2%ほど下がっている。
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