ニュース
ジョブ型雇用やリモートワークが進めば、どんな人材が必要なのか:見逃せない観点(3/3 ページ)
事業組織にとって「優れた人材」とはどんな人材でしょうか。ジョブ型雇用の拡大や、リモートワークによる業務の分断が進めば進むほど、個々が自分の仕事をとらえる「意識の視界」具合は見逃せない観点になってきます。
それとは逆に、意識の視界が広く明るい人もいます。業務そのものをしっかり見つめることはもちろん、前工程・後工程の人に気配りをし、上司や部下・メンバーに対して目配りもする。たとえ自分がじかに顧客に接していなくても、自分の業務の質がどう末端の顧客に影響を与えるかがイメージできる。また、自分が判断・行動するときに、経営側の意思・方針とどう整合性があるのか、ないのかを考える。
こうした「意識の視界」差は能力や性格の差によって生じるというより、仕事を「自分ごと」にしているか、していないかの差によるものです。
ジョブ型雇用・リモートワークによる業務の分断が進むほど「意識の視界」が重要
事業組織にとって「優れた人材」とはどんな人材でしょうか。その分野の知識やスキルを保持した人でしょうか。知識やスキルを十分に保持していても、仕事を「自分ごと」にできず、「意識の視野」が狭く・暗くなっている場合が起こりえます。
能力の発揮は、意識の醸成と不可分です。あらためて言わずもがなですが、人材育成において重要なことは、知識やスキル習得よりも一段下にある「意識の醸成」層に目を向け、手を下すことです。ジョブ型雇用の拡大や、リモートワークによる業務の分断が進めば進むほど、個々が自分の仕事をとらえる「意識の視界」具合は見逃せない観点になってきます。(村山昇)
関連記事
- 「70歳まで会社にしがみつく人」が結局、会社を弱体化させてしまうワケ
定年を引き上げるニュースが相次いでる。現行の60歳から65歳にする企業が増えてきているわけだが、筆者の窪田氏はこの動きに懸念を抱いている。「長く働くことができていいじゃないか」と思われたかもしれないが……。 - 登山家・栗城史多さんを「無謀な死」に追い込んだ、取り巻きの罪
登山家の栗城史多さんがエベレスト登頂に挑戦したものの、下山中に死亡した。「ニートのアルピニスト」として売り出し、多くの若者から支持を集めていたが、登山家としての“実力”はどうだったのか。無謀な死に追い込まれた背景を検証すると……。
関連リンク
Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.