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DMM子会社ベルリング、新型救急車を公開 第3の救急車メーカーとして22年の量産化を目指すC-CABIN(2/3 ページ)

DMM.comの子会のベルリングは、新型救急車「C-CABIN」のコンセプトカーを発表した。同社は21年11月までに開発を完了し、22年1月から量産化を目指す。将来は東アジアなどでの展開も予定している。大手メーカー2社の寡占状態が続く業界に参入した思いとは。

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電動ストレッチャーの導入で隊員の作業効率化を図る

 既に多くの国の救急車では電動ストレッチャーが搭載されているが、日本では耐荷重性の問題などで導入が進んでいない。そのため救急隊員は出動する度に手動でストレッチャーの積み下ろしをする必要があり体への負担も大きかった。そのことが女性隊員の活躍の妨げにもなっていたという。

 そこで同社は車両の軽量化やコスト削減を徹底して行い、電動ストレッチャーの搭載を実現。また、活動スペースを大幅に広げるため車両の右側面を拡張した。従来の救急車に設置されている機材を設置する棚も省き、吊り下げ用のフックを設置した。さらに、ストレッチャーを車体中央部に移動できるように設計。ストレッチャー右側へ救急隊員が回りこむことができ、両側からのアプローチを可能にした。


電動ストレッチャーを搭載した

ストレッチャーを可動式にし、両側からのアプローチを可能にした

 走行中も救急隊員が安全に活動できるよう配慮し、車内上部に握りやすいパイプを取り付けた。また、付添人や隊員が座るシートは座面が跳ね上がる構造の独立式のものを採用。車内の安全性と作業空間の確保を図った。


座面が跳ね上がる構造の独立式シートを装備し作業空間を確保

 従来の救急車では、運転席と患者室でコミュニケーションを取るため仕切りはついていなかったが、新型コロナウイルス感染防止対策として、運転席と患者室の間に壁を設置。また、運転席側に汚染された空気が流れないよう空気の循環にも配慮した。実用化の際には壁を取り外せるようにするなど改良を重ねていくという。

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