新型コロナもノロも予防! ノンアル除菌成分「クロラス酸」の優位性は?:世界初の製品化(5/5 ページ)
新型コロナの感染者が広がる中、バルサンを製造・発売するレック株式会社は、ノンアルコールの除菌剤を発売した。シリーズ名は「バルサンプラス クロラスバリア」。どんな特徴があるのかというと……。
増え続ける除菌剤
今や、ドラッグストアやスーパーマーケット等の日用品コーナーには「99%除菌」などといったパワーワードが付いた除菌剤がズラっと並んでいる。アルコールや次亜塩素酸ナトリウムと比較したクロラス酸の優位性は理解できるが、その他の除菌剤との違いはあるのだろうか。ノンアルコールタイプの除菌剤を見てみると、大手メーカーから以下の製品が発売されていた。
【花王/Joan(ジョアン)】
抗菌成分に発酵乳酸を配合した除菌剤。99.9%除菌&24時間抗菌、99%ウイルス除去(エンベロープタイプのウイルス1種への効果)
【エーザイ/イータック抗菌化スプレーα】
特許取得の持続型抗菌成分Etak®が配合された除菌剤。抗菌作用が1週間持続
公式Webサイトの商品説明を見る限りでは、Joanはエンベロープタイプのウイルス1種への効果のみ明記されており、ノンエンベロープウイルスには言及していない。イータック抗菌化スプレーαは「ウイルス・菌を寄せ付けない」という説明にとどまり、どんなタイプのウイルスや菌に効くのか不明だ。
冬季は、新型コロナ以外のウイルス感染にも警戒が求められる。除菌・ウイルス除去をうたった製品は無数にあるが、どんなタイプの菌・ウイルスにどのように効く除菌成分なのか、消費者はしっかり見極める必要がある。そのためには、企業側が自社製品の除菌効果を正しく、丁寧に訴求する必要があるだろう。
「除菌剤の効果の違いを訴求するのは、時間や手間がかかります。ただし、店頭ポップや地域のニュース番組などで、クロラス酸の除菌効果をしっかりと伝えてもらった店舗・地域では確実に売り上げが上がっています」(西田氏)
クロラスバリアの事例が示すように、消費者が効果の違いに納得できれば売り上げは自ずと付いてくる。各メーカーが今後、注力すべきは消費者との真摯(しんし)なコミュニケーションに違いない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「我慢の3連休」だったのに、なぜ人は「経済」を優先したのか
新型コロナの感染者が急増したことで、日本医師会が「我慢の3連休」を呼びかけたにもかかわらず、観光地や繁華街などでは多くの人が訪れていた。なぜ感染者が増えているのに、人は街中を歩くのか。その背景に……。
わずか3カ月で「マスク専門店」を開き、どんなことが見えてきたのか
ファッションブランドを展開するコックスが、マスク専門店「Mask.com(マスクドットコム)」をオープンした。これまでになかった店を運営してみて、どんな気付きがあったのか。担当者に聞いたところ……。
スーツに見える作業着は、なぜ3倍ペースで売れているのか
スーツに見える作業着をご存じだろうか。2018年、水道工事を行っている会社が発売したところ、売れに売れているのだ。多くのアパレルが苦戦している中、なぜこの商品はヒットしているのか。グループ会社の社長に話を聞いたところ……。
コロナ禍で売上は1.5倍! 耳をふさがない「骨伝導ヘッドフォン」は何がスゴいのか
新型コロナの感染拡大を受けて、宿泊業や外食産業は大きくダメージを受けているが、そんな中でも前年比で売り上げを伸ばしているアイテムもある。「骨伝導ヘッドフォン」だ。なぜ、この商品が売れているのかというと……。
入居待ち6500人! デンマーク発のコンテナ住宅が熱望される理由
デンマークの首都コペンハーゲンに、6500人もの学生が入居待ちをしている大人気の賃貸住宅が存在する。コンテナを使った集合住宅だ。なぜコンテナ住宅に住みたいと思っている学生が多いのかというと……。
