「忘年会・新年会やらない」企業が94%に 17%が開催予定の県も:感染急拡大を受けて
東京商工リサーチによると、年末年始の忘年会や新年会を「開催しない予定」と回答した企業が94.2%に達した。11月中旬の調査より6ポイント増。感染者数急増によって、さらに忘・新年会を取りやめる企業が増えたとみられる。
東京商工リサーチが12月11日に発表した調査結果によると、年末年始の忘年会や新年会を「開催しない予定」と回答した企業が94.2%に達した。約3週間前の11月中旬に実施した第1回調査では87.9%だったことから、さらに忘・新年会を取りやめる企業が増えたとみられる。全国的に新型コロナウイルス感染者数が急増していることから、宴会を控える企業がほとんどのようだ。
今回の調査は12月1〜9日にインターネットで実施。9970社が回答した。第1回調査は11月9〜16日に実施していた。
「忘年会または新年会を開催するか」という問いに対して、「昨年開催し、今年は開催しない予定」が73.3%、「昨年は開催せず、今年も開催しない予定」が20.9%で、計94.2%が「開催しない」という回答だった。前回調査よりも「開催しない」が6.3ポイント増加した。
企業規模別にみると、資本金1億円以上の大企業では「開催しない」が96.4%に上った。中小企業でも93.7%が開催しない意向だった。前回調査で「開催しない」という中小企業は86.9%だったことから、感染拡大を受けて開催予定を取りやめた中小企業も多いとみられる。
都道府県別では、15道府県で「開催しない予定」が95%を上回った。開催しない企業の比率が最も高かったのは山梨県で98.6%。北海道と愛知県は96.9%、神奈川県は96.3%、大阪府も96.0%に達した。感染者数が最多の東京都は94.4%だった。感染拡大が深刻な大都市圏で開催を控える企業が多い傾向があった。また、最も低い秋田県でも82.9%の企業が開催しない意向を示した。
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