「ウェビナー・Web会議」のシステム選定と活用のポイント:研修や説明会、サービス紹介セミナーに(4/4 ページ)
新型コロナウイルスの影響により、研修や説明会、サービス紹介セミナーなどをオンラインで実施する機会が増えた。用途に合わせたウェビナーとWeb会議のシステム選定方法や、それに伴うメリットとデメリットを整理して解説する。
ウェビナー・Web会議のこれからの活用方法
3密を回避する新しい生活様式が一般化していくwith/afterコロナ時代において、beforeコロナ時代と同じように、常に数多くの人を集めて何かをすることは到底考えられません。
ビジネスにおいても、オンラインを活用し、自宅でショッピングやエンターテインメント、食事を楽しむ「巣ごもり消費」に代表されるような新しいトレンドが発生しています。また3密回避で人にあまり接触せずに、自分のやりたいことをやるというニーズも増えています。
これらの新しいトレンドやニーズを捉えて、イノベーションを起こせる企業が成長を確かなものにするのでしょう。実際にAmazonやNetflix、楽天などは「巣ごもり消費」の波に乗り、大きく売上や利益をあげることができています。今後の自社のビジネスを考える際にオンラインを考えないという選択肢はありません。
直接的にオンラインを活用したサービスではなかったとしても、トレンドやニーズを把握するための調査や自社の新サービスをお客さまにPRしていくマーケティングセミナーは、オンラインで実施することになるでしょう。
特にマーケティングセミナーはオンラインもしくはオンデマンドでの実施しかないとも考えられます。面倒だ、難しいと言っている場合ではなく、現在のビジネス環境がインターネットを活用しないことを許さない状況になっておりこの流れはますます激化していくでしょう。
また、研修に代表される人材育成もオンラインで実施することが通常となり、ICT(情報通信技術)の進化に伴って、さらに発展していくと考えられています。現在のところ、これまでの集合研修がオンラインライブ型もしくはeラーニングの視聴型に変わっているだけですが、オンデマンドでありながら双方向性があるオンライン研修はすでに行われています。さらに、VR(バーチャルリアリティー)やAIの活用も始まっています。
人材育成はOFF-JTである研修とOJTで成り立っていますが、どちらもオンラインで実施していく必要性が増しているなか、研修をウェビナー・Web会議で実施していくことから逃げられない状況です。
with/afterコロナ時代の変化を乗り切るために
私たちはいま100年に1度といわれる大きな時代の変化のなかにいます。その変化の一端がウェビナー・Web会議であり、それは新しい生活様式のなかにおける、企業の人材育成の形態として、もっとも身近に活用しなければいけないものだと考えられます。それぞれのサービスの特性をよく理解し、何ができるのか、何ができないのかを体験してつかみ、やりたいことに合わせて活用方法を検討していくことが重要です。
たかがウェビナー・Web会議ですが、自社には関係ないと思うか、率先して失敗を恐れずに使ってみるか、その姿勢と行動の違いは、今後のビジネスの成長に大きな影響をあたえるでしょう。
著者紹介:高橋豊(たかはし・ゆたか、「高」ははしごだか)
パーソル総合研究所 執行役員。中央大学卒業後鹿島建設(株)、ソニー関連会社、日本能率協会コンサルティング、トーマツイノベーションを経て、2018年(株)パーソル総合研究所入社。ラーニング事業本部長を経て2019年より執行役員。約20年間人材育成及び組織開発のコンサルティングに従事。
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