ロボアド初の上場 潜在市場は16兆円超 ウェルスナビ柴山CEO単独インタビュー(4/4 ページ)
顧客の資産をアルゴリズムに従って自動で運用するロボアドバイザー国内最大手のウェルスナビが12月22日、東証マザーズに上場した。調達した資金を使い、何を目指すのか。同社の柴山和久CEOに聞いた。
個人向け金融サービスの総合プラットフォーム目指す
――ロボアド単一事業から、個人資産管理(PFM)事業、クレジットカード、株式取引、保険、送金などを組み合わせた個人向け金融プラットフォームを目指すとしている。
お客さまのニーズに沿った形で、資産運用に限らず個人向け金融サービスについて総合的にアドバイスしていく。ライフステージに沿った形でアドバイスしていく。そういうプラットフォーム作りを目指していきたい。
現状、ロボアドバイザーサービスとして資産運用だけのアドバイスをしている。しかしお客さまから見ると、金融サービスが資産運用だけで完結していることはほぼない。老後に向けた備えはWealthNaviで安心しているが、自分にいざということがあった場合に家族をどう守ったらいいですか? という問い合わせを受けることがある。一時的に収入があった場合に、住宅ローンを繰り上げ返済したほうがいいのか資産運用をしたほうがいいのか、という問い合わせも頻繁に受ける。収入が減ってしまったときに、家計のやりくりをどうしたらいいのかという悩みを持っている人も大勢いる。
そうしたニーズは資産運用で閉じているわけではなく、すべてつながっているので、資産運用に限らず総合的にアドバイスしていきたい。ただし、その際にウェルスナビが保険会社になったり銀行になったりすることを考えているわけではない。
資産運用でも、第三者の資産運用会社が提供する商品、具体的にはETFをお客さまにとってベストな形で組み合わせて提案して、承認をいただいて運用している。将来的に総合的なアドバイスをするようになっても、同様にベストな金融商品を組み合わせて、ロボアドバイザーと同じように、オンラインで完結しその後の取引も自動的に行われていく。ライフステージに合わせて最適な形で提供する世界を実現していきたい。
我々の価値の本質は、お客さまにとってのベストなアドバイザーであることにある。
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