2015年7月27日以前の記事
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電動化の主役は完成車メーカーではなくサプライヤーだ!加速するクルマの電動化(5/6 ページ)

菅政権による自動車の電動化規制に注目が集まっている。カーボンニュートラルによる電動化規制は世界中に広がっており、自動車業界を大きく揺るがすことになるだろう。そして、これまでの動きから見えてくるのが主役交代だ。今後は、完成車メーカーからサプライヤーへ、主役がシフトすると考えられる。

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 これからの自動車業界は、サプライヤーの影響力がこれまで以上にさまざまな形で大きくなる。もちろん基本的には厳しい戦いを強いられることになるが、自動車メーカーと比べると小回りが利くだけに、いろいろな可能性を秘めており、大化けするブランドが出てくるのではないだろうか。

 現状、欧州メーカーや日本メーカーが欧州市場でEVを販売するのは、CAFE規制をクリアするための手段に過ぎない。しかし純エンジン車の販売禁止以降はハイブリッド車の比率を増やすだけでは、より厳しくなるCAFE規制をクリアできる可能性は低い。EVをメインにし、シリーズハイブリッドの割合をかなり増加させる必然性が出てくる。

 前述の通り北米市場を狙っているのは、日本や欧州の自動車メーカーだけではない。国内の需要だけでなく海外にも中国のEVメーカーが進出してくるのも時間の問題だ。中国の輸出経済は繊維業や家電などの世界の工場から、より高付加価値な商品の輸出へと脱皮を図っている。EVは、その旗艦製品となるもので、北米では日本や韓国メーカーにまったく歯が立たない状況となっているが、EVがクルマの主役となってくると、徐々に品質レベルの差は接近してくることになるだろう。


中国の新興EVメーカーの中でも注目株の「理想汽車」。コロナ禍で倒産するEVメーカーもある中、ナスダックに上場し資金調達を実現。NVIDIAと自動運転の共同開発を進める提携を結ぶなど、意欲的な姿勢を見せている(Robert - stock.adobe.com)

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