「空飛ぶクルマ」のルートをヘリで飛行 ANAHDなどが実証実験:旅客機や地上交通からの乗り換えも
中日本航空、名古屋鉄道、ANAホールディングス(HD)は、ヘリコプターを使って「空飛ぶクルマ」の飛行ルートを想定した実証実験を行うと発表した。三重県志摩市から中部国際空港(愛知県常滑市)までのルートを飛行する。
中日本航空(愛知県豊山町)、名古屋鉄道、ANAホールディングス(HD)は1月6日、ヘリコプターを使って「空飛ぶクルマ」の飛行ルートを想定した実証実験を行うと発表した。三重県との受託契約に基づいて実施するもので、三重県志摩市から中部国際空港(愛知県常滑市)までのルートを飛行する。
実験では、空飛ぶクルマの代替としてヘリコプターを使用し、志摩スペイン村(同志摩市)から中部国際空港間の旅客輸送と、旅客機からの乗り継ぎや、地上交通からの乗り換えを想定した検証を行う。
三重県では空飛ぶクルマを観光ビジネスへ活用することを目指し取り組みを進めている。三重県志摩市と中部国際空港間を移動する場合、地上交通だと高速道路を利用しても約2〜3時間かかるが、空を使った移動では約20分と大幅に時間を短縮できるという。
実証実験では、中日本航空が場外離着陸場の設置や保安検査、ヘリコプターの運航などを行う。名古屋鉄道は場外離着陸場への人員輸送支援、ANAHDが中部国際空港内での旅客誘導などを担当する。期間は1月13、14日の2日間を想定。1日1往復の飛行を行い、ルート飛行での法令や手続きに関する課題の抽出、空港や場外離着陸場の利便性を確認するとしている。
電動化、完全自律の自動操縦、垂直離着陸などが特徴の空飛ぶクルマは、身近で手軽な空の移動手段として期待され、世界中で機体や各種関連技術開発が進められている。国内でも都市部や離島、山間部の新たな移動・輸送手段、災害時の救急搬送などでの活用を想定し、官民挙げて開発を行っている。
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