連載
ポストコロナの勝者は佐川かヤマトか 巣ごもり効果で業績好調の宅配業界:磯山友幸の「滅びる企業 生き残る企業」(4/4 ページ)
宅配企業が「巣ごもり効果」に沸いている。新型コロナによってライフスタイルが変わり、eコマース市場が急拡大することで宅配便の需要が急増していることをチャンスと捉えている。その勝者は佐川か。それともヤマトか?
SGはDX支援に注力
SGは企業向け物流事業の強みを生かして、企業が進めるDX(デジタル・トランスフォーメーション)を支援する事業に力を入れている。新型コロナへの対応で在宅勤務が広がるなど、企業の業務フローや働き方が大きく変わる中で、企業はDXを一気に進めようとしている。それとともに企業の物流なども大きく変わることが予想されており、そのシステム構築をSGが担おうとしている。
ヤマトにせよ、SGにせよ、ポスト・コロナの時代には人々の生活が大きく変わる中で、物流や宅配サービスへのニーズも変わってくる。そのニーズを捉えることができれば、宅配運輸業界はまだまだ成長の余地がある。顧客の声を聞きサービスを実現していく企業が業界の雄になるだろう。
著者プロフィール
磯山 友幸(いそやま・ともゆき)
経済ジャーナリスト。1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。日本経済新聞で証券部記者、同部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め、2011年に退社、独立。著書に『国際会計基準戦争 完結編』(日経BP社)、『「理」と「情」の狭間 大塚家具から考えるコーポレートガバナンス』(日経BP )、『2022年、「働き方」はこうなる 』(PHPビジネス新書)、共著に『破天荒弁護士クボリ伝』(日経BP )などがある。
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