香港1号店は「3日で桃10トン」 “日本産”を売りまくる海外版ドンキの正体:売上高1兆円を目指す(1/3 ページ)
ドン・キホーテを運営するPPIHは海外事業を強化。アジアや北米の店舗数を増やしている。日本産の農畜水産物の輸出を促進する会員制組織も設立し、勢いが止まらない。
ドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が、海外進出を加速させている。積極出店するだけでなく、現地で人気となっている日本の農水畜産物の輸出を促進する会員制組織も設立。2020年6月期における海外事業の売上高は1151億円で全体の1割弱だが、30年には1兆円に引き上げる計画を掲げる。国内事業における売上高の目標は2兆円なので、海外事業を全体の3割近くにまで成長させる予定だ。
台湾に初出店
PPIHは、1月19日に台湾初出店となる「DON DON DONKI(ドンドンドンキ) 西門(シーメン)店」をオープンした。同店では、台湾で人気の日本産リンゴや豊洲市場直送の魚介類などを扱う。また、中食需要に対応するため、店内で調理した総菜や寿司なども販売する。ファミリー層に向けて日用品、化粧品、家電などもそろえる予定だ。
ドンドンドンキは、日本の農水畜産物や日本市場向けの商品などを低価格で提供する業態で、アジア圏を中心に店舗数を増やしている。日本の一般的なドンキは売り上げに占める食品の割合は30%近くだが、ドンドンドンキでは80%近くを日本の食品関連が占めるという。
20年10月にはシンガポールで8店舗目となる「DON DON DONKI HarbourFront店」、同11月には香港5店舗目となるに「DON DON DONKI モントレープレイス店」をオープンした。
12月にはドンドンドンキの新業態店舗となる「情熱笑店(じょうねつしょうてん)ピーク・ギャレリア」を、香港にオープン。同店は香港内外から多くの観光客が訪れるという特性を踏まえ、日本の縁日でよくみられる「屋台」をコンセプトにしたメニューを提供する。具体的には、たこ焼き、焼き鳥、りんごあめなどを展開する。さらに、オープン後は新作メニューも投入する予定だ。
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