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マツダの第6世代延命計画は成るか?池田直渡「週刊モータージャーナル」(7/7 ページ)

マツダはこのFRのラージプラットフォームの開発をやり直す決意をして、発表予定を1年遅らせた。ではその期間をどう戦うのか? マツダは第6世代に第7世代の一部構造を投入してレベルアップさせながらこの遅れ分をカバーしようとしている。キーとなるのが、17年に第6世代の最終モデルとして登場した、マツダ自身が6.5世代と呼ぶ2代目CX-5である。

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 利点はそれだけではない。筆者はマツダの2.2ディーゼルユニットはマツダのベストユニットだと常々いっているのだが、これはかなりトルキー、つまり力のあるエンジンである。そういう力のあるエンジンと、ドライバーのイメージを近づけるためには、ペダルの重さが効いてくる。重いペダルの方が、よりトルクの大きい機械を運転している感覚とシンクロしやすいのだ。

 ということで、17年にデビューした時に乗って、W124型のベンツを思い起こさせたCX-5は、アクセルペダルの重さもまた往年のベンツみたいになった。それは当然褒め言葉である。

 そしてコモンアーキテクチャーにアクセルペダルの重さに関するノウハウが追加された。この最も第7世代に近い二代目CX-5をもって、第6世代全部が大丈夫と決めるのは早計だと思うが、裏返せばこれがダメなら状況は絶望的になってしまう。ひとまず第一関門はクリアした。筆者はそう思っている。

筆者プロフィール:池田直渡(いけだなおと)

 1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミュニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。

 以後、編集プロダクション、グラニテを設立し、クルマのメカニズムと開発思想や社会情勢の結びつきに着目して執筆活動を行う他、YouTubeチャンネル「全部クルマのハナシ」を運営。コメント欄やSNSなどで見かけた気に入った質問には、noteで回答も行っている。


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