ストレスを解消し、コミュニケーションを活発にするテレワーク中の「雑談」、真のポイントとは?:「雑談時間」をつくるだけでは不十分(3/4 ページ)
テレワークで課題のコミュニケーション。この課題を解消しようと、雑談の機会を設ける企業も多いのでは。しかし、ただ雑談の時間を設けるだけでは、なかなか成功しない。そこで今回は、「テレワーク中の雑談」に関して解説する。
真のポイントは「信頼関係の希薄さ」
筆者は、テレワークでの組織コミュニケーションの問題の本質は「信頼関係の希薄さが、テレワークによって顕在化したこと」だと思っています。同じオフィスでの仕事は、どんな相手とも顔を合わせて仕事をしなければなりませんでした。しかしテレワーク環境では、相手とコミュニケーションを積極的にとらなくても一定の距離が保てます。
- 仕事をサボっていると思う/サボっていると思われている不安
- 相手がどう感じているか分からない不安
- 上司から公平に評価されるかの不安
これらはみな「相互の信頼関係が強くない」ことから生まれる不安感です。リアルでは何となく顔が見えるのでやり過ごしていた課題が、心の距離が生まれるテレワークでは顕在化してしまったということなのではないかと思います。
では、信頼関係を良くするためには、何を意識したらいいのでしょうか。それは「情報量を多くする」ことだと思います。信頼関係の差は、お互いが持っている情報量の差で決まるからです。
例えば、上司のもとに新しく入ってきた仕事があるとします。この仕事を、チームの部下の誰に依頼するでしょうか。まず上司の頭に思い浮かぶのは、多く情報を持っている部下だと思います。その部下のことを良く理解しているから、仕事を進めるイメージが湧くはずです。しかし、部下との関係が薄く、情報が少なかったらどうでしょうか。「任せて大丈夫だろうか」と、不安がよぎるはずです。
部下から見た上司はどうでしょうか。テレワークでお互いの状況が見えにくい環境では、上司の情報が少なければ「自分の仕事の進め方はこれで大丈夫だろうか」「資料を提出したけれど上司はどう感じているだろうか」と、不安がよぎるはずです。その関係が続けば、「上司からどう評価されるのか分からない」と感じ、いずれ不安は不満につながるかもしれません。
お互いの情報量を増やす、3つのポイント
では、どうすればよいのでしょうか。テレワーク環境の中でお互いの情報量を増やすための、筆者が意識して行うべきだと考える3つのポイントをお伝えします。
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