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コロナ禍で企業の新卒採用数に変化は? リーマンショック時との違いも:人事担当者に調査(2/2 ページ)
新型コロナウイルス感染拡大などが影響し、希望退職の募集や人員整理を行う企業が相次ぐ中、22年卒の新卒採用はどう取り組むのだろうか。
減らす理由「業績不振」は18ポイント増加
採用数を「増やす」と回答した企業にその理由を尋ねた。すると「業務拡大」のためが28.3%で最多となった。21年卒採用と比較すると「中・長期経営計画に基づき」(22.6%)が4.9ポイント増加。「(年齢など)人員構成適正化」(20.5%)も2.6ポイント増加した。
一方、採用数を「減らす」と回答した理由は「余剰人員の是正・人員構成最適化」が29.9%で最多。次いで「業績不振のため」(21.9%)と続いた。「業績不振のため」は、21年卒採用(3.8%)と比較すると18.1ポイント増加しており、新型コロナウイルス感染拡大に伴う業績不振が、22年卒の採用数に大きく影響していることが分かる。
学情の営業部門担当執行役員、歌津智義氏は「リーマンショック時は、新卒採用の凍結・縮小が相次いだ。採用を縮小した企業では、景気回復後に20代中後半〜30代前半の人員が不足し、業績の拡大が遅れたり、予算を積み増しして中途採用を行ったりするケースもあった」とした上で「3〜5年後を見据え、新卒採用数は一定に保つ企業が多い傾向」とコメント。「自社に合う優秀な人材を採用するためには、企業は人材獲得競争を余儀なくされるだろう」としている。
調査は1月5〜31日にインターネットで実施。企業の人事担当者を対象に行い、有効回答数は2394件であった。
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