ニュース
1時間で150杯! 駅のそば屋がロボットを導入したワケ:人員と品質の安定を両立(2/2 ページ)
JR東日本スタートアップなどは、駅そばロボットを「そばいちペリエ海浜幕張店」に導入した。その狙いは何なのだろうか。
1時間で150杯を生産 従業員1人体制も可能
これまで同店では、ピーク時には4人の従業員で調理や接客にあたっていたという。駅そばロボットを導入することで、1時間で150杯、従業員約1人分以上の作業量を代替でき、アイドルタイムは1人のスタッフで営業することが可能になるという。また、人によってばらつきが出てしまう「ゆで時間」を均一化でき、品質の安定化にもつながるとしている。
駅そばロボットの本格導入を海浜幕張店としたことにも理由があると話す。同店が入居する「ペリエ海浜幕張」は、JR京葉線の海浜幕張駅に隣接するショッピングセンターで、JR東日本の子会社、千葉ステーションビル(千葉市)が運営している。同社は20年12月から駅の運営をJR東日本から受託し「ペリエステーション」と称して一体で運営している。
同社の弭間俊則社長は「駅の近くには幕張メッセがあり、多くの人が訪れる。立地特性を考慮した上で、駅そばロボットの導入は駅全体の魅力向上にもつながる」と経緯を話す。
ゆで時間を調整する必要があることから、現在はそば以外の調理を同時に行うことは出来ないという。コネクテッドロボティクスでは、今後も改良を重ね、そばの盛り付けやトッピングの投入までを完全に自動化できるシステムの開発も進めたいとしている。
人手不足の解消や、コロナ禍で非接触のニーズが高まる中、このような調理ロボットの必要性は高まってきている。JR東日本スタートアップでは、26年までにJR東日本フーズが運営する駅そば店舗30店での導入を目指すとしている。
関連記事
- 「変身するスーツ」に「着る網戸」 ワークマンが春夏製品をWebで初公開
ワークマンは3月10日より、2021年の春夏新製品のラインアップをオンラインで公開した。 - コロナ禍で注目、水道いらずの手洗い機「WOSH」 排水量はわずか1%
東京銀座の歩行者天国に、白いドラム缶型のスタンドが並んだ。水道につながなくても使える水循環型の手洗い機「WOSH」だ。 - 開店1カ月目で黒字達成 「24時間無人」の古着店 店員不在でも支持されるワケ
東京都中野区にちょっと変わった古着店がある。24時間営業で店員がいない店、その名も「ムジンノフクヤ」 - 月額280円で駅の傘「使い放題」なのに返却率は99% 設置場所が増えている「アイカサ」の正体
日本で年間に消費される傘のうち約6割にあたる約8000万本がビニール傘だとも言われている。気軽に購入できる分、紛失したり壊れたりしても、特に気にしない人も多いのではないか。そこに商機を見いだした企業が注目を集めている。Nature Innovation Group(東京都渋谷区)が運営する、傘のシェアリングサービス「アイカサ」だ。 - ユニクロ・ワークマン参入で危機 AOKIの“4800円スーツ”は起死回生の一手となるか
リモートワークの普及とともに「常時オフィス出勤」というこれまでの常識が通じない現在、ビジネススーツ業界にも新しい潮流がうまれて来ている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.