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オンライン合同説明会で、学生に響く企業説明言いたいことより、聞きたいこと(3/4 ページ)

3月の到来とともに一斉に各大学では合同企業説明会、いわゆる合説が開かれています。昨年から突如始まったコロナ過。オンライン合説がスタンダードとなった元年の今年。求人企業はどう成果を得るべきか考えます。

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オンライン合説の鉄則「言いたいことより、聞きたいこと」

 創業者の話や経営理念など、外から見ればほとんどの企業はたいして差はありません。オンライン説明会は10分から長くて30分程度と限られています。限られた時間で企業が伝えたいことばかり話しては、学生は退屈します。

 私は大学でオンライン授業に早くから取り組み、対面授業以上に成果を得ていると感じています。それにはオンラインならではのすすめ方があり、チャットやQAを活用してインタラクティブなコミュニケーションを絶えず意識することが欠かせません。テレビ出演時には秒単位で台本があり、進行があります。司会の方が台本をすっ飛ばしてアドリブ進行することもあります。

 何よりオンラインでの話すスピードは、普段から早口の私くらいでちょうど良いくらいな早さが求められます。テレビ番組以上にネット番組は早口で進みます。聞きたい情報が出てこずにえんえんとどうでも良い話をされる説明は、その会社への意欲や関心を大きく失わせると考えられます。

 さっさと学生の関心事に入り、学生の意欲を引っ張ることを、オンラインで実現するという目標を立てて下さい。

学生が欲しがる情報

 学生側も情報の取り方では混乱しています。学生が気にする「社風」とか「職場の雰囲気」「若い内からチャレンジ出来るか」など、実際にはどうでも良いことです。そもそも合説や採用で接する社員と実際に職場で一緒に働くことなどありませんから、社風など気にしても意味がありません。

 職場や上司によって雰囲気など全く違うのが普通でしょう。若くしてチャレンジしたいというのは、苦労したくない、好きなことをやりたいという学生のある意味勝手な希望であり、仕事が出来ればそうした機会も得られるでしょうが、こればかりは働いて実績を上げなければ何とも言いようがありません。

 そんなことより会社に入ったらするであろう仕事の内容、その求められる成果、成果の評価(人事評価)といった、一番根本となる仕事の中身こそ一番重要です。「営業」とか「研究開発」ではなく、何を、どこで、だれに、どうやって売るのか。大学の研究をそのまま続けられる訳ではなく、目指す開発分野、そこで期待される市場性、その市場やニーズ自体の今後の変化。変化に伴うビジネスモデルの変化対応など、ここが一致しなければ仕事にはならないと思います。

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