地域活性化の助けとなる「関係人口」ランキング 3位は北海道、2位は沖縄県、1位は?:総務省も注目(1/2 ページ)
新たな地域づくりの担い手として「関係人口」が期待されている。ブランド総合研究所は「関係人口」に関する調査を実施した。最も関係人口の多かった都道府県は?
ブランド総合研究所(東京・港)は3月15日、県外の応援者(ファンやサポーター)、出身者の移住や訪問、地域貢献につながる意識などを数値化した「関係人口の意識調査」の結果を発表した。調査はインターネットで実施し、全国の2万508人から回答を得た。
今回の調査では、各都道府県の出身者(居住者を除く)と、応援者(居住者および出身者以外にその都道府県を「応援したい」と思っている人)の両方を「関係人口」と定義した。関係人口を活用する(力を借りる)ことが、地域活性化の可能性を広げることにつながるという考えから、同社は今回の調査を企画した。なお、総務省も「関係人口」に着目しており、新たな地域づくりの担い手として期待している。
最も関係人口が多かったのは福島県(1229万人)で、沖縄県(950万人)、北海道(756万人)、東京都(670万人)、大阪府(440万人)と続いた。
福島県の関係人口は、福島県民(182万人)の7倍近くある。同県における関係人口の特徴について、ブランド総合研究所は「ボランティア活動や寄付、産品購入などの意欲のある人が多いこと」だと指摘する。東日本大震災から10年が経過しているが、復興支援などの形でつながりを持ち続けようとする人が多いと考えられる。
応援したい都道府県との関係は?
応援者と都道府県の関係性を調べるため「応援したい都道府県とは、どのような関係がありますか(居住や出身地以外)」と質問したところ、最も多かった回答は「これまで特に関わりがない、無回答」(32.8%)で、「家族や親せきがいる」(22.7%)、「観光で何度か訪れた」(16.0%)と続いた。「何度か訪れた」の回答は16.0%だったが、「一度だけ観光で訪れた」は4.6%と少ないため、ブランド総合研究所は「何度も観光で訪れることにより、『応援したい』という気持ちが高まり、関係人口となることにつながる」と分析している。
関係人口のうち、関係している都道府県への訪問状況はどうなっているのか。全体の41.3%が年に1回以上の訪問をしている一方で、「ない」と「ほとんどない」の合計は37.9%だった。
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