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ジーユーがベビー服市場に参入 西松屋や赤ちゃん本舗の牙城を崩せるか:磯部孝のアパレル最前線(1/4 ページ)
市場規模1兆円も満たないベビー服市場にジーユーが参戦した。ターゲットボリュームの減少以外の理由として指摘しておきたいのは、ベビー服市場が持つ特異性と専門性だ。
厚生労働省発表の「人口動態統計速報」によれば2020年の出生数は87万2683人で過去最低を更新。微増、横ばいした年度はあるものの、出生数の低下は日本の少子高齢化とともに取り上げられてきた。民間の調査会社によれば19年度のベビー用品、関連サービスの市場規模は4兆3000億円と前年比4.5%増。これは保育施設の開設が活発であるためで、ベビー、こども服に限った場合での20年度の小売市場規模は、前年比90.1%の8240億円との推測値が出ている。
そんな市場規模1兆円も満たないベビー服市場に、ジーユーが参戦した。同社は参入した理由について「競合他社をリサーチする中でファッション衣料を扱う大企業では、ベビー服を扱っている企業は意外に少ないと感じた」と説明する。
グループ企業のユニクロでもベビーカテゴリーは扱っていて、直近の19年8月期のベビーキッズの売上高は前年比1.3%減の663億円。国内ユニクロ事業全体の売上高が8647億円だったので、売上高構成比は7.6%。この構成比の高・低は別としても、ジーユーのベビーキッズの事業規模をユニクロ並みの売上高構成比で試算してみると188億円となる。
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