顧客の反応可視化ツールを提供するスパコロ(東京都港区)は、全国の10〜50代の7241人を対象に、動画配信サービス利用率を調査した。利用率1位はAmazonプライムビデオで、5人に1人が利用していることが分かった。
現在利用している動画配信サービスの利用率は、1位はAmazonプライムビデオ(税込で月額500円)で23.3%、2位はTver(無料)で16.0%、3位はNetflix(ベーシックは同990円、スタンダードは同1490円、プレミアムは同1980円)で9.1%だった。
理由としては、Amazonプライム会員の他の特典と合わせてプライムビデオを利用している人が多いと推察される。上位には、無料でも多くのコンテンツがあるTverやGYAO!、独自のコンテンツを多く配信するNetflixやHulu(同1026円)、ABEMA(プレミアムは同960円)やDAZN(同1925円)などがランクインする結果となった。
Amazonプライムビデオが強いワケ
有料動画配信サービストップ3の浸透状況を見ると、認知率に大きな差はないものの、認知率に対する利用経験率の割合は、Amazonプライムビデオが45%、Netflixが21%、Huluが19%だった。Amazonプライムビデオが他に比べて、認知後のトライアル率が高くなっている。また、利用経験に対する現在使用率でもAmazonプライムビデオは87%と利用継続率が高く、離脱するユーザーの少なさがうかがえた。
Amazonプライムビデオの利用経験者を利用頻度・意向の有無で区切ってみると、ロイヤル顧客(週に1回以上利用している)の合計は6割近くとなった。一方、離反顧客の割合は13.3%と1割程度にとどまった。AmazonプライムビデオはAmazonプライムの複合的なサービスの一部として利用していて、動画を頻繁に視聴しない利用者も離反が少ないことが要因だとみられる。
コロナ禍の外出自粛により動画配信サービスの利用が増加する中、Amazonプライムビデオが認知・利用経験・現在利用の全ての割合で1位を獲得した。動画配信だけでなく、通販・本・音楽などのサービスを利用できる点が大きいと推測される。
一方、自粛生活が続いていく中、利用者が要求する動画の内容や種類の豊富さなどの需要も高まり、動画を配信する会社側も、顧客獲得に向け工夫を凝らしていくと考えられる。次の調査で順位に変化があるのか、注視される。
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