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ファーウェイ成長急にブレーキ、日本事業のリスクは“キオクシア”<ファーウェイの現在地・中>浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(4/4 ページ)

通信機器大手のファーウェイは3月31日、2020年の決算を発表。売上高は前年比3.8%増の約15兆円、純利益は同3.2%増の約1兆円。米国による規制が続く中、増収増益を確保。ファーウェイ・ジャパンの王剣峰会長は、20年の日本企業からの調達額を公表せず、輸出規制強化が相当な影響を及ぼしていることを示唆した。

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事業縮小、採用減は考えず

 ファーウェイ・ショックの根源となったトランプ大統領が退陣し、バイデン政権が誕生したが、王会長は「現状を見る限り、政策レベルで変化はないと考えている」と述べる一方、「TikTok、WeChat、Xiaomiといった中国企業・サービスへの米国の風当りが和らいでいる」と、風向きの変化に期待をにじませた。

 ファーウェイ・ジャパンの事業縮小の動きはなく、新卒採用の応募も減っていないという。王会長は「優秀な人材の応募が多く、ハーバード大学、オックスフォード大学、コロンビア大学の学生各2人、早稲田大学の学生1人を面接をした。人材採用は全く止めていない」と強調した。(下に続く


王会長は、米国の中国企業・サービスへの米国の風当りが和らいでいると期待をにじませ、ファーウェイ・ジャパンの事業縮小の動きはないと語った(写真提供:ゲッティイメージズ)

筆者:浦上 早苗

早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞社を経て、中国・大連に国費博士留学および少数民族向けの大学で講師。2016年夏以降東京で、執筆、翻訳、教育などを行う。法政大学MBA兼任講師(コミュニケーション・マネジメント)。帰国して日本語教師と通訳案内士の資格も取得。
最新刊は、「新型コロナ VS 中国14億人」(小学館新書)。twitter:sanadi37

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