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スマホ捨て自給自足、ファーウェイの「抗日戦争」を読み解くキーワード<ファーウェイの現在地・下>浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(4/7 ページ)

2018年にスマホ出荷台数で世界シェアで2位となったファーウェイ。20年はアップルに抜かれて3位、21年は中国メーカー4社に抜かれて7位となる見通しだ。同社は生存のため、抗日戦争に由来する「南泥湾プロジェクト」に着手した。ファーウェイ特集の最終回は、「脱スマホ」「脱アメリカ」の鍵となるキーワードを紹介する。

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スマホの穴埋めるコネクテッドカー

 ファーウェイは鉱山や養豚場に目を付け、ブルーオーシャン開拓に取り組みと同時に、レッドオーシャン化している次世代自動車にも投資を拡大している。同社は19年5月、コネクテッドカーソリューションを手掛けるビジネスユニット(BU)を設立し、自動車メーカーなどと業界団体も立ち上げた。

 3月31日の決算会見で胡輪番会長は、「自動車はホットイシュー。ITの会社が自動車について語れないと時代遅れと思われる一面がある。自動車産業は他の産業と同様にDXの重要な一面に入っている」と述べ、スマートコックピット、つながる車、スマート運転などの分野で、部品サプライヤーを目指すと表明した。一方で、自動車そのものの生産については、任総裁が「永遠に参入しない」と否定している。

 自動車ビジネスユニットは、スマートフォンなどを管轄する消費者向け事業グループに置かれていることから、スマートフォン事業の穴を埋める存在としても位置づけられているようだ。


深センのファーウェイ本社に設置されたサイバーセキュリティーラボ。サプライヤー企業にはソースコードも公開している(筆者撮影)

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