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「焼売ブーム」到来!? かつや、大阪王将、味の素が熱烈に注目:長浜淳之介のトレンドアンテナ(2/7 ページ)
焼売に注目する企業が増えている。かつや、大阪王将、味の素が相次いで個性的な商品を投入。コロナで苦しんでいる居酒屋を救う可能性もある。
崎陽軒はロードサイドへ
焼売ブームの立役者として崎陽軒が挙げられる。日本で最も有名な焼売製造・販売会社にして、横浜駅の名物駅弁「シウマイ弁当」で知られる。
横浜駅にとどまらず、首都圏の主要駅、駅ビル、百貨店などに約150店を直営で展開し、絶大なブランド力を誇っている。年商は262億円(19年度)。
20年春の緊急事態以来、駅や百貨店に来る人が激減。その影響で、最大に減った月で前年より7割ほど売り上げが減少した
一方、郊外にある店舗は健闘していて、コロナ禍が始まる前の水準を上回る売り上げを達成しているケースが多い。そこで、崎陽軒から顧客の居住地に近づいていく戦略を展開。20年9月から、ロードサイドへ月に1店のペースで出店している。
現在のところ、戸塚、横浜・市沢、座間(以上、神奈川県)、荻窪(東京都)、川口(埼玉県)の5店が存在し、販売は順調だ。
コロナ禍では、公共交通機関を使うよりも、マイカーで移動したほうが感染リスクが低いと考える人も多い。広い駐車場を持つ食品スーパーやドラッグストアが活況という背景がある。
商品ラインアップは、駅弁各種、シウマイ、月餅や肉まんといった点心にとどまらず、「売り子はっぴ風あったかはんてん」といったオリジナルグッズを販売。
また、20年8月に通販限定で発売して注文が殺到した冷凍弁当「おうちで駅弁シリーズ」や、同年9月に発売した「チーズシウマイ」などといった冷凍商品も販売している。
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