長引くコロナ禍で“自分にぴったりなマスク”のニーズが高まる 消費者の不満は?:4000人に調査(2/2 ページ)
コロナ禍の影響が長引きそうだ。「マスク生活」への不満も顕在化してきた。消費者はどんなことに困っているのか?
マスクについて感じていることは?
マスクについて感じていること、思っていることを自由回答形式で聞いた。すると、特に女性から「顔を隠せるから楽になった」や「マスクが当たり前になってよかった」というような、メークに関する回答が多かった。具体的には、「マスクで隠れる部分の化粧は軽くする」(女性・30代)、「マスクは面倒くさいが、化粧しなくていいこともあり、マスクなしの生活はもう考えられない」(女性・40代)、「もともと日焼け止めや素顔隠しのためにマスクをしていた。みんながマスクをするようになって、目立たなくなってよかったと思う」(女性・40代)といった声が寄せられた。
現在、化粧品メーカーは口紅、ほほべに、ファンデーションなどの売り上げ減少に苦しめられている。今回の調査でも、メークに関する消費が落ち込んでいる実態が明らかになった格好だ。
健康面や生活上の悩みも
マスク生活が長引いているが、消費者はメーク以外にどのような悩みを抱えているのだろうか。自由回答形式で聞いた。
すると、「ゴムアレルギーなのでストラップがゴムでないものを探さないといけない」(女性・50代)、「メガネが曇るので、コンタクトでしか外出できなくなった。多少、目の調子が悪くても、我慢してコンタクトをつけている」(女性・40代)、「左耳が難聴。マスクをつけている人の声が以前にも増して聴きとりにくい。さらに口元も隠れているので、余計何を言っているか理解できないことが多い。買い物などのレジで何度も聞き返す場面が増えた」(男性・60代)といったように、健康面や生活上の悩みを訴える声も寄せられた。
サイズのバリエーションがもっと豊富になってほしいという意見も多かった。具体的には、「普通サイズと小さいサイズの中間の大きさが欲しい」(女性・50代)、「顔が大きいので大きめのマスクがもっと増えてくれたらと思う」(男性・30代)、「服や靴と違って試着できるものではないので、ぴったりのサイズ感、フィット感、素材感を見つけるのが楽ではない。肌につけるものなので、化粧品同様、無料サンプルを注文できたらすごくありがたい」(女性・40代)といった意見があった。プラネットの担当者は、「『ぴったりのものを見つけたので買い続けている』という人もいるが、なかなか見つからない人も多いようだ」と分析している。
コロナ禍が収束したあとも外出時にマスクをするかと尋ねると、「季節や状況に関係なく、マスクを身につけたくない」(15.9%)という“否定派”は少なく、周囲の状況なども見て着用しようとする人が全体の84.1%を占める結果に。マスクに関する不満を解消する商品やサービスのニーズは今後もしばらくはなくなりそうにない。
今回の調査は、3月1〜4日にインターネット上で実施。4000人から回答を得た。
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